<日刊 岡村>
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■ゲンダイネット:だから自公悪政はまだ続くという悲観論
5日の会期末を迎えるまでもなく国会は事実上閉幕し、天下分け目の参院選が始まった。
マスコミの事前予想は「自公与党敗北」だ。朝日、毎日、読売各紙の世論調査では、「比例区で民主に投票」と答えた人が「自民に投票」を上回った。選挙区でも、朝日以外は「民主候補に投票」が「自民候補に投票」を引き離している。
選挙の顔を期待された安倍首相の人気は、「消えた年金」と「松岡農水相自殺」で急落。内閣支持率は史上最低の森政権以来という20%台で低迷している。しかし、これほど「自民敗北」のイメージが広がるのは、どうも怪しい。謀略のにおいがプンプンしてくる。
「先月下旬、自民党は各派の事務総長が都内の日本料理店に集まり、『1人区は9選挙区程度しか取れない』と話し合った。これはマスコミにリークされ新聞報道にもなっていますが、9というのは逆立ちしても勝てる数。残り20の1人区が全敗とは言っていないし、実際、同時に予想した民主の議席数はたったの3でした。この数字は公表していないから、わざと危機感を煽っているフシがあります」(自民党事情通)
自民党の調査結果として「1人区5勝24敗」と報じた週刊誌もあったが、まんまといっぱい食わされたのではないか。
●気まぐれ無党派層VS.百戦錬磨の自民 小泉自民が圧勝した一昨年の郵政選挙も、解散前は自民劣勢が予想された。それが「ガリレオは、それでも地球は回ると言った」という小泉前首相特有の詭弁と、ホリエモンら刺客を駆使した選挙戦でひっくり返した。この選挙を間近で見てきた安倍は、劣勢から大逆転する方法を知っている。起死回生の小泉流演説も用意しているというから、“メークミラクル”が現実になる恐れは消えない。
第1に、この国では有権者の半分以上は無党派層ということがある。政党に関心があるのは公明党支持者や共産党支持者くらい。残りの大多数は投票行動からして気まぐれで、選挙のたびに支持する党がかわってしまう。「政治に対する意識が高い」ともてはやされたりするが、ホントは流行やムードに流されているだけ。正体は単なるお調子者だ。
それだけに、百戦錬磨の自民にダマされないか心配になってしまう。政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「過去の選挙を振り返ると、無党派層は自民圧勝予想のときは野党に入れ、野党勝利が見込まれるときは自民を勝たせる傾向があります。さすがに今回は自民を勝たせたいと思う無党派は少ないでしょうが、29日の投票日は全国的に夏休みで、夏祭りと重なる地域も多い。家族サービス優先で、選挙は二の次三の次になる恐れはあります」
参院選での与党敗北と安倍自民の空中分解を期待しても、無党派層が遊びほうけて空振りに終わる危険性は十分あるのだ。
●「山が動いた」は89年参院選の一度きり 自民勝利と疑われる第2のポイントは、この国の選挙民が異常なまでに保守的なことだ。
戦後60年、時の政権がどんな悪政を繰り広げようが、選挙民は政権交代をまともに望んでこなかった。
国政選挙で国民の怒りが雪崩を打ったのは、自民党が36議席しか取れず大敗を喫した89年の参院選の一度きり。社会党の土井たか子委員長は当時、「山が動いた」というセリフを残したが、あれから18年。いくら腐敗、堕落しきった庶民イジメの政治を続けようが、自民党はこの時以上の大惨敗を免れてきた。
有権者は瞬間的に怒りをため込んでも、投票日に近づけば近づくほど政権交代の実現を拒み、政権の安定を選んできた結果である。
「自民党がイヤだ」「許せない」としても、批判票の受け皿となるべき民主党がだらしないから、なおさらだ。実際、安倍政権の支持率が半減しても、民主党の支持率は一向に浮上しない。政治評論家の有馬晴海氏が言う。
「消えた年金が争点となる今度の参院選は、政権交代に向けた千載一遇のチャンス。本来なら、誰もが安心できる新たな年金制度を打ち出すべきでしょう。今の有権者には民主党は政府の敵失に乗じ、キャンキャン吠えているようにしか映っていません。『年金不安を解消できるのは民主党』という強い熱意がまるで伝わってこないのです。現状に不満を抱いても、有権者の多くは結局“寝て”しまうのでは、と危惧しています」
●自分の年金記録OKなら関心薄れる 第3に悪政への怒りより、自分の利害、損得の方が大事と考える選挙民が多いことだ。消えた年金問題でも、年金相談で自分の納付記録に問題がないと分かれば、「もう、どうでもイイや」と思う利己的な国民が大半ではないか。
われわれの年金保険料をないがしろにし、ムダな福祉施設ばかりか、職員たちのマッサージ機やゴルフボール購入費にも流用してしまう。そんなムチャクチャな制度をつくり、ズサンな作業を容認してきた自民党政治への怒りは急速にしぼみかねないのだ。
「自民党政治に不満があっても、建設業界のように自分たちが食うため“お付き合い”で自民党に投票する業者も少なくありません。政権が代われば持ち直しかけた景気が混乱すると不安を煽られたら、その傾向はますます強まる。フタを開けたら、自公与党辛勝で安倍政権続投ということも考えられます」(政治評論家・浅川博忠氏)
「ヤバイ、負ける」とはやしたてた方が、自民党の支持基盤はギュッと固まる。
自民支持層の危機感に火が付き、有権者に「本当に民主党に勝たせるのは不安だ」と思わせればシメたものだ。
自民惨敗のマスコミ予想は、安倍自民党が仕掛けた壮大な謀略のたぐいにも思えてくる。こんな悪辣な手口にダマされると、自公の悪政は永遠に続いてしまう。 【2007年7月3日掲載】
--------------------------------------------------------------- 中々面白い分析ですね。まぁ、最初に優勢を伝えられた候補はヨクヨク陣営を引き締めないと有権者がギリギリの候補に入れて何とか当選させてやろうと言う心理が働くと言うことは良く聞かれます。それと同じようなものでしょうか。
野党わけても民主党のスタッフとしても自民逆風が続く中、ふと気が緩みがちになりそうな状況ではあります。まぁ、選挙は選挙の神様がおりますゆえどの陣営にその神様が微笑むのかは投票日にならないと分からない話です。
もしここで野党が勝利した場合、安倍政権は退陣に追い込まれます。その後に麻生さんがなろうと誰がなってももはや自民党の崩壊は避けがたい状況にあると感じます。唯一、サプライズで女性総理として小池氏あたりを担いだ場合は少し自民党の変化の様子を見ようとの心理が働くかも知れませんが。
何れにしても各陣営とも公示前の最後の仕上げに入ってかなり殺気立ってはいます。後は国民がどのような判断を下すか。自民・公明党が粘り腰で過半数を握るのか、前評判通り野党が過半数を握り民主党政権への道が開けてくるのか?日本の将来がかかった天下分け目の戦いは目前に迫っています。
岡村まさお

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