<日刊 岡村>
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2004年09月29日(水) 合併特例債は枝葉末節?

 夜、城山町のホームページをのぞいてみました。その掲示板(BBS)の意見で「合併特例債などは枝葉末節なことで」との記述がありました。事実上、この合併特例債が相模原市財政の息の根を止めてしまうと言うのに。

 しかしながら別にこれはこの方だけの特別な意見と言うわけではなく、多くの人達の心にある素直な感情ではないでしょうか。行政の不正や不合理な制度を厳しく追求している識見の高い知人がいますが、「相模原市が財政破綻と言っても国が700兆円以上の借金を抱えていても行政サービスが停止するわけでもなく運営されている。今ひとつピンと来ない」と言っていました。このような人物ですらこうですからまして普通のサラリーマン、主婦の方はそう感じられても仕方がないと思います。

 これまで長いこと財政危機が叫ばれ行政・構造改革の議論は繰り返されましたがあまりにもそれが日常化し、いつのまにやら感覚が麻痺し危機意識が薄れてしまった事も一因でありましょう。でもその首長・議員・役人のやりたい放題の放漫財政の行き着く先には何があるか?

 地方レベルでは財政再建団体入り。下水道料金や市営住宅賃料の値上げ、市営施設利用料の大幅値上げ。現状でも実質的に財政再建団体入りしているにもかかわらず、外郭団体などに借金を隠して財政指標に出さずいわば粉飾決算している自治体も多くあります。今、そう言った自治体は資金繰りのために合併特例債欲しさの自治体合併必死です。

 合併申入れを受けた自治体もバカではありませんからあまりにも相手の財政状況が悪いとして申入れを謝絶するケースも増えています。最後の拠り所であった合併申し入れも断られ、資金繰りに窮した自治体は早晩、財政再建団体入りの申し出をせざるを得なくなる。

 かつて「銀行不倒神話」なるものがあり、政府は「大手銀行は一行たりとも倒産させない」と言っていましたが実際、北海道拓殖銀行・日本長期信用銀行・日本債権信用銀行が潰れていきました。自治体のケースでももしどこかの自治体が一つでも申し出れば、堰を切ったように連続して財政再建団体入りする自治体も増加するでしょう。

 国政レベルでは歳入不足の穴埋めによる国債発行が限界に達しつつあります。従来、国債引き受けの大口先であった国内金融機関とりわけ銀行はこれ以上の国債引き受けに慎重になりつつあります。慎重になるということは国債の需要が落ちると言うことですから国債価格が下落する。国債価格が下落すれば、国債保有リスクが高まるわけですから益々銀行は国債引き受けに消極的になる。

 同時に国債価格の下落は金利上昇につながります。現状での金利引き上げは企業の利払い負担の増加や住宅ローン金利上昇による家計の圧迫と言った風に企業と個人の両方に悪影響をもたらします。景気上昇なきインフレ即ちスタグフレーション状態になり、リストラによる失業者・自殺者の増大、社会が大混乱に陥ります。

 結局、「風が吹けば桶屋がもうかる」的に必ず現在やっている路線はそのツケは回ってきます。私は現状国レベルでは大きくなりすぎその自浄作用は働かないと思っております。しかしながら地方レベルではまだ可能です。自治体ごとにきちんと無駄遣いを減らし、歳入と歳出を均衡させる。自治体の集合体が国を作っているわけですから地方が良くなれば遠回りでも国も良くすることが出来ると信じています。

 つまり相模原市を良くすることは国を良くすることでもあるのです。そう言った観点からすれば「合併特例債は枝葉末節」なる言動は全くのナンセンスな意見です。


岡村まさお