灰色がほんのり春色を帯びて街をつつむココロにも少し湿った灰色が降り積もるこんな日は自転車を降りて歩こう目には見えない気配チイサナ命の微かな蠢きを足の裏で感じて歩く自転車の荷台の春キャベツ新タマネギと新ジャガイモがゴトゴトとてんでに歌う春の歌道路に散った白い梅の花びらは花嫁さんの着物のようにまぶしくて灰色もほんのりと春色に頬を染めて夕暮れ帰り道