カゼノトオリミチ
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2009年05月20日(水) 晩春




ある日

彼女は すべてのバラを 切り落とした

理由は…

理由は、なんだったのだろう

確かに もう 花は 散るころをむかえ

静かに 乾いた風に 吹かれていたけれど

ぽとり

石ころは ふかい 深い場所まで

落ちて行き 彼女さえ 知らない 緑の淵へと

ころがり 行き



コン と 

心に 音が 響いて

それが 合図だったのかもしれないと

彼女は 剪定ばさみを動かしながら 思う

確かなことは 今 こうしていることだけで



ごめんね

まだ色を残す バラたちに

つぶやきながら 晩春に

理由など わからない けれど

遠い とおい ひびきを 感じている

緑の淵から わきあがり 彼女を そうさせる

衝動 の ようなものを


natu