カゼノトオリミチ
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春の雨のふる晩に
指先から ふうっとチカラが 抜けて
おかずを盛った お皿がするりと 落ちました
せっかく せっかく…
あとは コトバにならず ただ呆然と 立ち尽くす
外は シトシト ふり続く
畑をうるおし 土を緩めて
チイサナ イキモノ 目覚めさせる
春の雨の ふる夜に
おかずが テーブルに 並ばなければ
夕食を 作る暮らしが 唯一の 生きてるアカシ
なのに一瞬で 砕け散る
それは 白いお皿とともに
やがて 新聞紙に
拾い集める カケラたち
家の外では
もこもこ うごめく 畑の土の
チイサナ イノチ たちの 声
natu

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