カゼノトオリミチ
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プラタナスの街路樹 続く 大通りに
ひんやり うす灰いろが おりてきて
ベールのように 街を 包む
横断歩道の 向こう側では
みなが 微笑んでいる
いまある結果 ではなくて
この先の いつか のほうへ
むかって みなが 歩いている
いつのまに 蕾をつけた
金木犀の なめらかな かおりに触れた
ココロが ささやく
ワタシノシアワセ って なんだったか と
「机の下で きっと 目を閉じて 待っている
茶色く あたたかな
三角みみの まるい瞳の仔を だきしめる」
信号が 変わるまでに
ワタシが 思いついた シアワセは
そんなこと だけ
natu

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