ひたひた胸に ちいさな さざなみ目をとじればワタシは 白いかたまりに なる湿った風が ひんやり 肌にはりつく霧のたちこめた 湖のほとり足許で 静かに つぶやく 波まるい頭の なめらかなサカナにごった 湖水の底のほうへ尾びれを 振り振り 消えてゆくサカナに とっては雨も 霧も 波も 涙も みんな一緒ふしぎからだは 軽くなり耳の中で こぽこぽ 眠たい 泡の音がする