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錯綜する思い - 2005年05月13日(金) 遠距離の彼が久々に出張でこっちに来た。 お互いに仕事があるから、待ち合わせを遅めの時間に設定した。 思いがけず、私の方は仕事が早く終わって、職場の仲間と時間つぶしがてら食事に。 グルメな女友達の連れていってくれた洋風居酒屋は、明るいママとセンスのいい音楽と木製の大きなテーブルのある居心地のいい店で、料理も最高。 女3人、ひたすら食べ物の話で盛り上がりながら、2時間のうちにワインを2本空けてしまった。 「次のお座敷あるなら、あんまり飲んじゃだめだよー」などと友人に言われたけれど「だいじょーぶだいじょーぶ」と大きめのワイングラスを次々口に運ぶ。 ほんとは全然「だいじょーぶ」なんかじゃない。 心臓がばくばくしてるのは、アルコールのせいなのか、これから逢う彼のことを思ってなのか、もはやわからなくなってきている。 陽気な彼女たちと明るく別れ、ひと足先に店をでる。 駅に向かう雑踏の中で、無性にあの人に逢いたくなった。 これから逢う遠距離の彼じゃなくて、今一番逢いたいあの人。 と思ったときには電話かけちゃってたよ。ああ、酔っぱらい。 仕事中なのにワンコールで電話にでてくれた彼の声を聞いたら、というより改札近くの人ごみで、実際はよく声が聞こえなかったけれど、ああ、つながってると思ったらなんだか涙がでそうで、わざと明るく大きな声を張り上げる。 電車に乗って、別のターミナルステーションへ向かう。 窓ガラスに写る私の顔は目まで真っ赤で、ほんとに泣きそうな顔。 久しぶりに逢う彼のこと、たぶんもう醒めてしまってるんだと思う。 でも逢おうとしてる。 「たぶん」じゃなくて「やっぱり」と確信を持ちたかったから。 なのにこんなに酔ってちゃだめじゃん。 酔うといつもずるずるだらだらカラダが寂しくなる自分のこと、自分が一番良くわかってるくせに。 改札口の向こうの彼の笑顔。 ものすごく人がいっぱいだったけど、私もあんなに酔ってたけど、すぐに発見できた。 「やっと逢えた」 軽く肩を抱く彼に、笑顔を向ける私。 笑顔のつもりが困った顔になってしまってると思うと尚表情が強ばる。 何も言うなよ 彼の優しい目がそう言ってる。 ああ、全部わかってるんだな。この人。 そう思ったら、なんだかもういたたまれなくて、 胸がしめつけられるようで、 「部屋、いこ」 とはっきり口にだしてそう言っていた。 彼が宿泊しているホテルの部屋で、ゆっくり抱き合おうとする彼を押し倒して、酔いでぐるぐるなりながらも、彼の服を脱がせて、自分の服もどんどん脱いでいく。 何をこんなにあせっているんだろう。 いつもと違う私の行動を遮るでもなく、彼の手はその間もゆっくりと私のカラダを撫でてくれている。 あったかい手。 何も考えたくない。 ふとすると脳裏に思い浮かんでしまうあの人の幻影をなんとか酔いの狭間に押し込んで、彼のカラダに集中しよう。 全身に舌を這わせて、彼自身を口にふくむ。 舌先で先端を刺激しながら、のどの奥まで吸引する。 彼が体を起こして、逆に私を押し倒す頃には私もちゃんと濡れていた。 今度は彼が私のカラダを全身くまなく舌と唇と大きなあたたかい手で愛撫する。 気持ち良くって……眠ってしまった。 「あいしてるよ」 そう聞こえたのは夢の中…かな。 その言葉に返す言葉を私は持っていない。
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