雑念だらけ
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2006年09月27日(水) 手紙

一ヶ月近くが友人宅で過ぎた。
友人への彼からのメールもほとんど来なくなった。
たまに来るメールには
《僕は諦めていません》
みたいなことが書いてあった。

諦めていないけど相変わらず行動はしていないようだった。

私は 彼に行動を起こしてもらいたい、探し出してもらいたいんじゃなかった。
やれるもんならやってみろ、みたいな気持ちだった。
何か行動を起こしても私は帰らないけど。
彼は何もしない、ラッキーを待ってるだけだ。
そんな彼を再確認しただけ。

そのうち
《せめて彼女の物だけでも送ってあげたいんです。
僕に会いたくないかもしれませんが生活に困るでしょうし。
住所を知りませんか?
あなたの家に送ったら彼女に届けてもらえないのでしょうか》
というメールが。

「うちに届いたものをヨウさんに渡すってことは、私はヨウさんの居所を知ってるってことよ、ね?
断っていいかな?」

もちろん
知らないし迷惑だって断ってください

「ついでに、物を全て残して出たってことはそういう覚悟だったんだろうって書いておくわ」




彼は所有欲の強い人間。
一度手にしたものはたとえゴミ同然になっても捨てたくない。
だから私が服や靴や大事にしていた物を捨てて逃げるなんて考えてもいなかっただろう、自分の価値観は絶対だから他人も同じと思っていた。



新しい仕事が決まり住む所も決まった。


手紙を書いた。
彼への最後の言葉。一方通行だけど。
私の住所も何も無しで名前だけ入れた。

『私の持っていた物は売るなり捨てるなり好きにしてください。
そうすれば私のせいで狭くなった部屋も広く使えるでしょう。
書類や通帳や年金手帳などは再発行するから捨ててください。
あなただけが全て悪いのではないと思います。
でもこれまでのことを考えると、
私達の何がいけなかったのか、なぜ私があなたから去るかを説明してもあなたには解らないと思います。
知りたければ自分で考えてください。
自分でこれからの人生で躓いて理解するしかないでしょう。
だから私からは何も説明をしません。
短い間だったけどお世話になりました。
もう会うことはありません、お元気で。』

そんな手紙を書いた。


それを封筒に入れ彼の住所を書いて友人に渡した。
今度の出張の時、投函してもらうことにしていた。

手紙を書きながら、彼にさようならのメールを送った日を思い出した。
あの時よりずいぶん冷静になれた。
そしてそれまでの自分は、なんてグルグルだったんだろう・・・と。

前に友人に言われた「グルグル」。

ようやく私は理解したような気がした。
自分がどれだけ狭い世界で浅い考えで小さいモノサシだったか、他者の言葉が解らなくなっていたか、自信を無くしていたか、そんなことがやっと・・・。
変な言い方をすれば、憑物が落ちたような感覚。

記憶の中、彼のあの部屋で小さくなっていた自分が見えた。
異次元、別の人間のようだ。
でも夢でもウソでもない、過去の事実。

そう思える現実に感謝した。


友人が出張に行く少し前の日、お世話になった友人宅を出ることにした。



メールは受け取っておりません。すみません。

[LINK] 「モラル・ハラスメント被害者同盟」
モラハラで苦しむ方々へのメッセージや皆さんの体験談があり
私の心の支えとなりました。

ヨウ