歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年10月31日(金) 直筆手紙にこだわりたい

先週末のことでした。僕が何気なく台所へ行くとお袋が何やら書き物をしていました。何か下書きをした物をみながら、書き直している様子でした。一体何を書いているんだろう?と思いながらも、他の用事のことで頭が一杯だった僕はお袋に聞かず仕舞いでした。

後日、僕はお袋と話をしていたのですが、ふと先週末のことを思い出し、お袋に尋ねてみました。お袋曰く

「あれはね、手紙を書いていたのよ。先週末、○○ちゃん(僕の上のチビのことです)の学校で全生徒がクラスごとに総合発表会という催しものをしていたでしょ。あなたは仕事が忙しかったから行けなかったけど、私は見に行ってきたのよ。最初はたかが子供の催しものだと高をくくっていたんだけど、実際に見てみるとね、感動したよ。○○ちゃんが出演していた催し物だけでなく、6年生のクラスで合奏を披露していたけど、これがね凄かった。発表を前に相当練習したと思うけど、実際に見てみたら感動して思わず目頭が熱くなっちゃった。その感動を胸にしまっておくのはもったいないと思って、校長先生宛に手紙を書いていたのよ。純粋に感動したこと、練習に頑張った生徒や指導をした先生たちに有難うと言いたいという内容のことを文にしたためていたわけ。」

お袋の気持ち、非常に理解できます。僕もお袋の血を受け継いでいるわけでもないでしょうが、何か感動したり、感謝の気持ちを現したい時、世話になった人にお礼の気持ちを伝えたい時には直筆で手紙を書く主義です。
ここ数年は、この手のことは“歯医者さんの一服”日記のネタとして書いたものをネット上に公開していますが、コンピューター上に書くことと、直筆で書くこととは意味合いが違います。直筆で書くことはより自分の思いを熱く込められるように思えてなりません。

言霊という言葉があります。言霊とは辞書を紐解けば“ことばの不思議な働き”という意味ですが、手紙を直筆でかくことは、自分の思いが文字だけでなく、何か言葉の不思議な力によって相手に伝わるのではないかと思うのです。
僕自身、今まで何度か直筆の手紙を受け取ったことがありますが、どの手紙も書いた人の気持ちが直に伝わり、読んでいて感極まったことも少なくありません。直筆の手紙の力を思い知らされたものです。
それ故、僕も何か自分の思いを特定の人に伝えたい場合には、必ず直筆で手紙を書くようにしています。デジタルな時代に逆行するかもしれませんが、僕は直筆というアナログにはこれからもこだわり続けたいと考えています。


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