歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2008年08月05日(火) できる人は腰が低い

最近、何人かの同世代の歯科医の先生と話をする機会がありました。どの先生も40歳代前半ということは、ほぼ同じ時間帯に大学教育を受けた世代同士。話をしていても他の世代の先生とは異なり、どこか同じ釜の飯を食った同士的な雰囲気がありました。
そんな同世代の歯科医の先生が異口同音に言うには、自分が若いと思っていてもいつの間にか年を重ねてしまった、上の世代の先生が少なくなる一方、後輩の先生が増えてきている現実に驚きを感じる日々を過ごしているということでした。

客観的にみれば、僕のような40歳代の歯医者は、歯医者の世界では最も脂の乗り切った世代であるといえるでしょう。大学を卒業して10数年〜20年が経過した時期というのは、臨床経験をそれなりに積み、技術、知識もそれなりのものを持っています。医学の世界では最も仕事ができる世代であるともいえるでしょう。

僕が仕事ができるかどうかはわかりませんが、少なくとも最近出会った同世代の先生は非常に仕事ができる先生ばかりでした。日本に数人しかいない世界的な資格の持ち主であったり、某大学の准教授であったり、某病院の部長であったりする先生です。
しかも、どの先生にも共通する特徴があったのです。それは、腰が低かったことです。全くの初対面の僕に対してでも、率先して頭を下げて挨拶をし、僕の下らない質問にも懇切丁寧に答えながらも、物腰が柔らかい。先輩の先生に対しては礼儀を尽くし、後輩の先生に対しては絶妙のタイミングで的確なアドバイスを送る。どんな仕事でも断らずに期限内にしてしまう。いろいろな付き合いでも率先してでかけ、余程の事情が無い限り断らない。おそらく、上司からすれば、これほど仕事ができて使いやすい人材はないのではないかと思われるような先生ばかりでした。僕自身、相手と話をしていると相手の人となりや相手の能力がある程度わかるつもりですが、最近出会った同世代の先生方は非常にできる人だというのはよくわかります。下手に手を出そうものならこちらの身が危ない。そんなことを連想させるくらい切れ者ばかりだったのです。

このようなできる同世代の先生に会うと、僕も非常に刺激を受けます。普段、地道な診療を続けていく毎日ではありますが、同じ時間に僕と同じ世代の人があちこちで活躍していることを考えると、僕も負けてはいられない。自分の至らないところがわかりますし、時間を無駄にしないよう、僕も常に勉強していかないといけない。そのような思いに駆られますね。


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