歯医者さんの一服
歯医者さんの一服日記

2006年06月27日(火) 歯痛と出産痛 どちらが痛い?

歯痛で来院する患者さんがよく訴える言葉の一つに

”我慢したくても我慢できないくらい痛かった”というものがあります。

一見すると如何にも屈強そうな男性の患者さんがむし歯による歯痛に耐えることができずに来院されたこともありました。我慢強さでは自信があったものの、持続性の歯痛に夜も眠ることができなかったと吐露される患者さんもいました。ある日、突如として歯に穴が空いたものの放置していると徐々に痛みが出現し、時間の経過とともに頻度と強度が増し仕事に身が入らなくなった、歯痛に正露丸が効くと効いたのでむし歯に正露丸を詰めてみたもののかえって痛みがひどくなった等々、一度起こった歯痛に耐え切れず、歯医者に駆け込んでこられる患者さんは後を絶ちません。

そもそも、痛みというものは体の異常を知らせる警告信号のようなものです。歯に痛みを感じるということは歯に異常があることを体が知らせてくれている、よく出来た体のメカニズムの一つなのですが、それにしても歯痛は通常の体の痛みとは異なり、強烈な痛みに多くの人が苦しんでいるのが現状です。そのような耐え切れない苦痛を取り除くために治療をし、その結果、後日歯痛がなくなり、患者さんが安堵の表情を浮かべる姿というのはいつ見ても印象的です。

ところで、耐え切れない痛みとして僕が思い浮かぶのが出産痛です。

僕は男なので出産痛を経験したことはありませんし、今後も経験することは絶対にありません。女性においても自然分娩の出産を経験した人でしか実感としてわからないものですが、この出産痛というのも相当痛い痛みのようですね。

嫁さん曰く、

「今まで経験したことがないような強烈な痛みで、出産ということでなければ気絶していたかもしれない」という痛みだそうです。

おそらく、家内以外の自然分娩を経験した女性も異口同音にそのようなことを言われるでしょう。女性だからこそ耐えられる痛みで、男性が同じ痛みを経験するなら卒倒し、耐え切れないだろうという話も聞きます。

そこで僕は疑問に思いました。歯痛と出産痛はどちらが痛いのだろうか?どちらの痛みも自分自身でコントロールすることが出来る性質のものではありません。歯痛と二人の子供を自然分娩で出産した嫁さん曰く

「子供の出産の時の痛みの方が痛いと思うけど、歯痛も確かに痛いよね。」

嫁さんはこうも語っていました。

「どちらも痛くて我慢できるような代物ではないけど、痛みの質が違うような気がする」とのこと。

読者の皆さんの中で、歯痛と出産の両方を経験された女性の方があれば、お尋ねしたいと思います。歯痛と出産痛はどちらが痛いものでしょうか?少なくとも出産痛を経験できない僕としては永遠のなぞだけに、両方の痛みを経験された女性の方から貴重な体験を知ることができれば有り難いなあと思う、歯医者そうさんです。


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