My life as a cat
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2019年01月08日(火) 日日是好日

良い時も悪い時も、それは人生の中のたった一瞬で、一生続くことは何一つとしてない。出会いの後には早かれ遅かれ必ず別れがやってくる。すぐにまた新しい出会いがあって、忙しい暮らしの中でそうやって泣く泣く別れた人のことも少しずつ小さくなっていく。理屈では解ってても、突然やってくる別れをすぐに受け入れることは難しい。わたしが暮らしの中でいつも気にかけて大事に思っている人なんて両手あれば足りるくらいなのだから、ひとり欠けたら大きな穴があいたように感じてしまう。

突然のことにショックを受けて、感情を失ったようにただ静かに沈んでいたところに、母が日本から送ってくれた本が届いた。いつか人から薦めれれて買った森下典子さんの「日日是好日」というエッセイが入っていた。その中の一節を読んだら急に感情が蘇ってきて涙がぽろぽろと溢れてきた。

会いたいと思ったら、会わなければいけない。好きな人といたら、好きだと言わなければいけない。花が咲いたら、祝おう。恋をしたら、溺れよう。嬉しかったら、分かち合おう。幸せな時は、その幸せを抱きしめて、百パーセントかみしめる。それがたぶん、人間にできる、あらんかぎりのことなのだ。だから、だいじな人に会えたら、共に食べ、共に生き、だんらんをかみしめる。一期一会とは、そういうことなんだ・・・・。

本当、そうなるまで心の準備ができていなくて、あとは少しずつその悲しみに慣れていくしかない人間にそれ以上何ができるのだろう。わたしにできることはまた自分の暮らしの中で大きな存在となっていく人とせいいっぱいだんらんをかみしめることだけなんだ。もういっぱい泣いたからいい。明日はどこかから吹いてくる新しい風に期待をこめて、頬で感じてみよう。


Michelina |MAIL