My life as a cat
My life as a cat
DiaryINDEXpastwill


2018年11月04日(日) 胡桃の季節

数日前からフランス産の殻付きの胡桃をあちこちのお店で見かける。リュカは胡桃が大好きで、胡桃入りのカンパーニュや胡桃味噌なんかを作るとすぐになくなってしまう。好きなだけあって殻を割るのも手慣れたもの。二つを同時にぎゅっと握りしめるとどちらかが割れる。中にはびっしりと実が入っていて食べ応えがある。生のはローストしたのと違うほんのりミルクのような味わいがある。すぐお隣のイタリアのピエモンテ地方は胡桃の名産地。トロフィエという塩を生地に入れてしまうからうどんのようなコシの強さがでるパスタを生の胡桃、にんにく、ミルクでソースにしたものを和える料理がある。夏の間バスケットに山積みに盛られていたトマトは胡桃にとってかわった。食べ過ぎると鼻血が出そうなので気をつけなければいけないが。

日本から抱えてきたみりんが切れた。こちらで手に入るのは"みりん風"とか書かれた得体の知れない日本にいたら絶対買わないようなものばかり。しかも価格だって8ユーロとかでがっくりする。村上春樹がどこかで"我が家はみりんは使いません"と書いていた。グルメなこの人がそういうならみりんなんて本当はなくたって美味しくできるのだろう。それともみりん風を自作するか。あれこれリサーチして結局白ワインにハチミツを足したもので代用してみることにした。さっそく白ワインを買いに行く。癖のないあっさりめのを選ぶ。ハーフ・ボトルで2.5ユーロ。ハチミツは常備してないから、春に作ったたんぽぽのジャムで代用(なんにでもこれをハチミツ代わりに使用してるが全く何の不都合もない)。白ワイン200mlにたんぽぽのジャム大さじ4を混ぜるだけ。これを使って普通に煮物をしてみた。結果、全く普通に美味しく出来た・・・と思う。もう一年以上まともな和食を食べていないから毎日食べてるような人はどう思うことかわからないが、少なくともわたしにはこれで十分だ。"みりん風"とやらに8ユーロ払うくらいなら、こちらのほうがよほど経済的だし、何より何を混ぜたかも自分でわかっているからいい。良い発見だった。これからは気前よく自作の"みりん風"を使えそうだ。


Michelina |MAIL