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エール・フランスにてパリへ、そのまま乗り継いでマルセイユへ。成田空港にて通路側の席を希望すると€30支払えば変更できると言われる。得体の知れないチャージに憤慨して諦めた。機内に入ると子供が″ママ〜窓際がいい〜″と騒いでいる。隣の席の夫婦と交渉してみる。
「わたしトイレが近いので、もし構わなければ席交換していただけませんか」
彼らはあっさり承諾してくれた。やっぱりなんの€30なんだか。
フライトの途中でアナウンスが入る。再三注意のアナウンスが入ったというのに、機内のトイレでタバコを吸った人がいるのだと。
21時近くマルセイユに到着。目つきのおかしい人が通りをうようよしている夜のマルセイユをラゲッジを抱えて歩くなんて良い気がしなかったが、今は夏。まだ陽が完全には沈んでいない。マルセイユの空港からはバスで市内まで行くのが通常はいちばん良さそうなのだが、昨年と同じホテルを予約していてそこがSt. Cherlesの駅から徒歩1分程の所なので電車を選んだ。空港から無料のバスで電車の駅(所要時間5分)までは連れて行ってもらえる。
夜10時。やっと宿に荷をおろした。窓からはケバブを売るカフェが見える。テラスで夕涼みしている人が沢山いるが、全員ムスリム系の顔つきの男。この街は観光客を除けば圧倒的に男が多いように見えるのだが。女はそもそも少ないのか、はたまたどこかに潜んでいるのか。ここはもうフランスという雰囲気ではないね。
ゆっくり休んで朝食を摂りに外に出る。開いたばかりの食材を量り売りするお店に入る。ハーブティーやらナッツ、スパイス色んな食材があっておもしろい。近所にこんな店があったらいいのに。欲しい食材が欲しいだけ買えるのがいい。他に客がいなかったので若い店長があれこれとおすすめなどしてくれた。両親がアルジェリアからの移民で彼自身は生まれも育ちもマルセイユなのだそうだ。表情が明るくて社交性に優れていて、やっぱり本当の移民と二世というのはどこか雰囲気が違うものだと思った。その地で暮らすための言葉に不自由したことがないというのが一番の要因だろうか。
バターの薫り漂う朝のパリとは違って、朝のマルセイユは焼きたてのターキッシュ・ブレッドのような薫りがあちこちから漂う。でも夜行性の性質なのか、あまり開いてるところがない。朝食はホテルの前の冴えないベーカリーで購入。ところが買ったパンがすごく美味しかった。揚げパンに茹でたジャガイモとツナ、オリーブ、茹で卵なんかが挟んであるのだが、気候の温暖なところで痩せたままただ大きく育ったのだろうと思われる水分の多いジャガイモはコンソメ・スープで茹でたのだろう、かすかに味がついている。とても気に入った。家に帰ったら自分で作ってみよう。
お昼頃、のろのろとバスでカシ(Cassis)に移動した。