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| 2016年01月05日(火) |
Les Triplettes de Belleville |
パリにいる。空がどんよりと重く、ずっと小雨が降ったり止んだりしている。この時期に計画したのがそもそも間違いなのだろうが、悪天候のため楽しみにしていたノルマンディへの旅は見送ることとなった。パリに留まり、散歩して、美味しいものを食べて、散歩して、カフェに入って。。。というここの人々の普通の週末のような休暇を過ごしている。観光スポットもいいが、なんの変哲もない人々の日常を垣間見るのはもっと面白い。
真昼間、ベルヴィル通りには中華系の顔立ちの女の子達がショート・パンツに薄手のタイツにロングブーツという恰好で携帯電話で話すふりをしながらうろうろしている。フランスの娼婦はイノセントな女の子との違いがかなり際どい。心なしか、道行く男達の目つきもどこか怪しく、目があっただけで物色されているような薄気味悪さを感じる。
ベルヴィル通りを折れてレピュブリック広場を目指して歩く。交差点の信号待ちで立ち止まりふと前を見ると、鄙びた宿の1階のレストランの前に沢山の花が手向けられている。先日のテロで襲撃されたところだった。フランス人を標的としたのではなく、フランスの誇る都市パリならどこでもよかったのだろうか。周辺にはケバブ屋、洗練とは程遠い哀しいくらい所帯じみた雑貨店や洋服屋が立ち並び、裕福とは言い難い移民のかおりを漂わせている。
アメリ・プーランが水の石切りをしていたサンマルタン運河をクロスして、リピュブリック広場に到着。平和の象徴であるオリーブの枝を掲げたマリアンヌ像の前にも沢山の花が手向けられている。千羽鶴もあった。
(写真:T-シャツトリコロール。こういうお茶目好きだな)