My life as a cat
My life as a cat
DiaryINDEXpastwill


2010年08月01日(日) Holidayの終わりに

短いホリデーの終わりはJの家でゆっくりと過ごした。ランチを買ってピクニックのように広げて、テレビを見てふつうの会話をした。ふと時計を見ては別れの時間が刻々と迫ってくることを意識したけれど、心が乱れることはなかった。Jが放つ空気は憎しみとか、悲しみなどとは無縁で、ただひたすら大らかで平穏な草原のようだからに違いない。

夕方になりJがふと思いついたようにぽつりと言った。

"Cancel your ticket and stay"

一瞬顔を見合わせたけれど、すぐに同時に肩を落とした。お互いにそんな勢いを持ち合わせていなかった。それにJは今のところはビジネストリップばかりの生活だ。"Right time"というものが存在するのかわからない。けれどいつか一緒にいられる運命ならば、雲間にぐんぐんと光が差し込んで晴れ渡っていくように、自然とわたし達の間にある障害が消える日が来るような気がした。そうでなかったらそれもまた運命なのだ。
4月になれば色んなことが動き出すから、とか、日本にも働き口を探してみてもいいかもしれないね、とJが言ってくれた。わたしは待つことなどしないだろうけれど、彼がそう言ってくれたことを宝物のように大事に胸にしまっておくだろう。

夜に空港へ送ってもらい大きな大きなハグをして別れた。"男らしくないこと"を嫌う硬派なJが、何度も何度も見えなくなるまで手を振ってくれたのがいじらしくほろりとさせた。


Michelina |MAIL