障害犬のコロちゃんは唯一よかった耳も、もう微かにしか聞こえなくなってしまった。目も見えない、耳も聞こえない、だから殆ど動かない。家族みんなで「コロちゃんのこと忘れてないよ」という印に沢山、沢山体に触ってあげる。体が熱いことに、ちゃんと生きているのだと安心する。暗闇の中で、どんなことを考えて暮らしているのだろう。