My life as a cat
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2005年01月13日(木) この町の人々

閉店間際のスーパーマーケットのレジ周辺には10人くらいの人がいた。わたし達は1人で片手で赤ちゃんを抱えながら買い物をしている小柄なアボリジニ女性の後ろに並んだ。赤ちゃんの顔から父親は白人だということは想像がつく。そして彼女は銀行のカード(こちらは直接それで払うことができる)で支払いをしようとしていた。ほんの少しの食料品とおむつとティッシュ。が、彼女の銀行口座には充分なお金が入っていなかった。おむつを諦めた。そしてレジ係がもう一度打ち直した。が、それでも彼女の口座のお金では足りなかった。袋から今度はティッシュを取り除く。彼女もレジ係のおねんさんも不機嫌だった。周囲は静まり返りみんなそのやりとりを横目で見ていた。レジ係がもう一度打ち直した。それでも足りなかった。もう一度袋の中を見て何かを諦めなければならない。が、この時見ていた周囲の人達が堪えきれず一斉に「いくら足りないのか?」などと聞き始めた。たったの20セントだった。そしてみんな一斉にポケットをさぐり彼女のために小銭を出した。結局横のレジに並んでいた中国系の若い女の人が足りない20セントを彼女のために払った。アボリジニ女性はにこりともせずにThanksと一言彼女に言い、腕に抱えた子供を落とすのではないかというほど足早に歩きその場を去った。

今日はなんとか食料は買えたけれど、明日の食料やおむつ代はどうするのだろうと想像したら胸が痛かった。そして不機嫌な母親が育てる無邪気な青い目をした子供はこれからどう育っていくのだろう。親の放つ空気は子供に伝染する。帰り道マーティンは彼女に咄嗟におむつ代をあげなかったことを少し悔やんだ。過去に白人がアボリジナル達にしたことは明らかに悪行だったけれど、今日、多くの人が彼女を助けようとしたことが嬉しかった。世の中冷たい人間ばかりじゃないから、どうか、機嫌よく笑って子供を育ててあげて欲しい。


Michelina |MAIL