気がつきゃライブの時間だぜ
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2011年10月13日(木)   ◎「ワインディングロード」感想

 聞いてまず、ほっとしました。
 「悪魔のささやき」 で、影の部分を表現したから
 もうこれからは POPで突き進むみたいなことを
 インタビューで話していたので
 POPって、どうPOPやねん、と少し不安やったんですが、
 きっとこれが宮本さんのドPOPなのでしょう。
 これが宮本さんのPOPやったら 全然OKやと思いました。


 数回聞いて、これは 、
 「心の生贄」 に似てると思いました。
 曲の雰囲気も、歌っている内容も。


 この新曲は、なにも考えることもなく
 まさにワインディングロードを歌っていると思います。

 今までの宮本さんの道のりとこれからの決意。

 遠い昔の夢のことや、
 何度も死んだ魂や、
 角を曲がって突き進むとか、
 みんな宮本さんの歩いてきた道ですよね。


 とても印象的なフレーズ、
 『あんたわかるかい、俺の気持ち』 で、
 ぐっと涙があふれそうになります。

 この後に宮本さんが言いたいのは たったひとつ、

 『わかるわけないだろさ』。


 ああ、これがわたしたちが愛した宮本さんの孤独だ。
 いろんな形に変わっていったとしても
 やはりこの人の心の中には孤独が、
 それも言ってみれば、
 人は一人で生まれて 一人で死ぬ的な孤独が、
 せつないほどの純真さで宿っているのだ。

 そう思ったら、
 悲しいのとうれしいのとで涙があふれます。


 そして、思いました。
 宮本さんがわたしたちを連れてきてくれた笑顔の未来は
 ここだったんだと。

 喜び勇んでわたしたちが連れてきてもらったこの未来で
 宮本さんは

 『あんたわかるかい、俺の気持ち。(・・・・わかるわけないよな)。』

 と歌う。


 よかった。
 これがわたしの知ってる宮本浩次だ。

 いろんな道を自分も必死でついてきたけど
 宮本さんは、そんなわたしたちを見つめて
 少し突き放すように言う。

 『あんたわかるかい、俺の気持ち。(・・・・わかるわけないよな)。』



 そしてこれからの決意。

 両刃で行くそうだ。
 己をさらけ出して行くそうだ。

 よっしゃ、来いや。
 受け止めてみせるぜ。


 この決意を歌うのに
 宮本さんの肩に全然力が入っていない。
 宮本さんは 自然に自然に こうんな決意をしたのでしょう。



 手にしたものが移ろいゆくものだとわかったから
 己をさらけ出して行く。

 これは、大阪野音での
 「芸人は儚い」 って言葉に繋がっているのではないでしょうか。

 脆いものを後生大事に守っていてもしかたない、
 己をさらけ出していくぜ、って。

 すっごくすっごくわかります。



 「愛のかたまり」 と言うのも 印象的ですよね。
 なんか、はじめはこの言葉がタイトルだったとか。

 これは、単に誰か女性にあてたものだけではないように思います。

 自分がこの道を進んでいくためのエネルギー、
 つまり、家族、恋人、仲間、友だち、音楽そのもの、自分の人生、
 そういったすべてのものへの愛を ぎゅっと固めた塊。

 そういうものだと思います。
 だから、「愛のかたまり」 ってタイトルも考えられたのではないかな。

 でも、伝わりやすいのは 「ワインディングロード」 ですよね。

 そんなところで、企画会議が行われたとか?

 だけど、わたしの頭の中では
 このふたつのタイトルは 見事に繋がり一致します。



 悪魔ツアーをテンション高く巡り、
 少し息切れしかけてたわたしですが、
 この曲を聞いて とてもうれしくてうれしくて
 肩に力を入れることなく
 これからもエレファントカシマシを愛し続けていきたいと思いました。



   
   


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