気がつきゃライブの時間だぜ
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| 2007年05月12日(土) |
◎エレファントカシマシデビュー20周年記念公演「俺たちの明日」@大阪城野外音楽堂 |
この野音の前に 今後のライブスケジールが PAOから届きました。
それによると もう今年は 大阪でのワンマンライブはないそうです。
つまり、これが最後。
まだ5月なのにね〜。 これで最後なんて なんか悲しいです。 でも その分うんと楽しむことにします。
すみません、この頃、 30分くらいのライブに頭が慣れてしまって 2時間を越すと とうてい覚えられません。
申し訳ありませんが、 セットリストなどは どこか信頼のおけるサイトで 御確認ください。
今回は ほんとに感想を書きたいと思います。
前回の新春ライブのレポでは わたしは ほんとに大きなとまどいを感じました。
なんだかちょっと唖然とするくらいに わたしの前に立っていたのは 普通の人の宮本さんでした。
ちがうやん、 それ、ちがうやん、 わたしがすきになったのは 変な宮本さんやん。
ライブが終わって あんなに淡々とした気持ちになったのは初めてでした。
でもたぶんそれは 宮本さん側の問題だけじゃなく わたしの方にもあったんだろう、 次に聴いたら きっと わたしはまた感動するだろう。
そう思いながら待った今日のコンサートでした。
だけど どこかにちょっと不安があったのも事実でした。
時間になると 宮本さんがひとり、 ステージに出てきました。
みんなが わ―っと拍手をすると 宮本さんは 照れくさそうに笑って
「ひとりだと照れますね。」
みたいなことを言いました。
わたしは ひとりで出て来ることには 特になにも思わなかったのですが、 宮本さんが笑ったのを見て ちょっとびっくりしました。
今まで 登場の場面で 宮本さんが笑ったのを見たことがなかったからです。
たいてい クールに緊張した面持ちで出てくることが多かった。 その硬派な表情に 秘めた熱さにどきどきしてた。
そして 座ってギターを持ち 「俺たちの明日」 を歌い始めました。
ああ、あかんわ、やっぱり。 わたし この歌、あかんわ・・・・。 歌も宮本さんも めっちゃ普通や・・・・。
絶望に襲われてしまったわけですが、 そのあと 3人が出てきて キーボードのサポートの人が出てきて
(サポートの人を見ても なんとも思わないくらい わたしは この時茫然としていました)
バンドで最初の音を出した時、 すこ―んと胸になにかが響きました。
歌い出した歌 「達者であれよ」。
なんやろ、ええやん。 すんごいええ感じやん。
なんて言うんでしょうね、 いろいろバンドを聴きに行って うまい人やバンドもいっぱい聴いて やっぱりエレファントカシマシは うまいバンドじゃない、ってそう思うんですけど
でも、たとえそうであっても 4人の演奏がうまくかみあってて 聴いてる方にはとても気持ちいい感じがしました。
なんだかわたしの心が踊ってくるのを感じました。
前回のライブ、わたしはすごく安定した宮本さんを感じました。 その安定を守るために 宮本さんは 熟成の時期に入っていったのかもしれない、と思いました。 でも今回感じたのは その安定を基盤にして 明日への大爆発をもくろむ宮本さんの姿でした。
だいたい安定のあとにくるのは 円熟、老練、と言ったものですが
そうか、安定を基盤にした爆発、 宮本さんには それがあったのか!
これは 感動であり、新しい発見でした。
そのことを確実に感じたのは 「シグナル」 でした。
わたしは この歌の
「どのみち俺は道半ばに 命燃やし尽くす」
という歌詞がとても悲しいと思ってきました。
この歌詞を作り 歌う宮本さんがほんとにつらくて 泣きそうになったりしました。
でも今日の宮本さんは 全然悲しいとおもいませんでした。
どのみち俺は道半ばに 命燃やし尽くす。
この言葉にあきらめではなく 大きな誇りと だからこそ 前を向いて進んでいくぜ! みたいな エネルギーを感じました。
そう感じたとたん、 わたしは もうほんとに心からうれしくなって 思わず笑ってしまいました。
そして それからはずっと笑ってました。
それから いろいろと物議を醸し出している新曲、 「涙のテロリスト」 も初めて聴きました。
わたしの感想は 「でかした!」 です。
40歳にもなって よくもまあ、 こんな痛いラブソングを 堂々と歌えるもんだ。
「My Little Girl」? 「So Sweet」?
で、「涙のテロリストは手に負えない」?
すごい。
かっこいい。
わけ わからん。
それから ちゃんと覚えてないけど
「君が望むのだったら おおげさだけど 世界をあげる」 とか 「笑顔の未来に連れていこう」 とか 「おれは結構強くて 悲しみから何度も立ち上がれる」 とか
ほんまにベタやけど 今、これを歌えるのは ほんまにむちゃくちゃやわ、みたいな。
せやけど これって前を見つめてる証拠や。 明日を睥睨して進んでる姿や。
わかった、 あんたの恋愛は 本物やね。 心から祝福するわ。
わたしは もうほんとに うれしくてうれしくて・・・・。
で、宮本さんは この歌を歌い終えると まだギターを置かずに がちゃがちゃやって 「いい歌が出来て ほんとにうれしんですよ。」
って言いながら 最後のところを もう一回くりかえして歌っていました。
うん、そうやんな、うれしいよなあ!
そして あと2曲書いておきます。
「なぜだか俺は祷ってゐた」 です。
前回 COMING OUTしたように 終焉を思わせるこの歌が わたしは苦手でした。
今日も せっかく気持ちが盛り上がってきたのに この歌がきて わたしはちょっと 受け止めかねそうな気がしました。
ところが 宮本さんは この歌の 「素直に今を」 のあと マイクで 自分の頭を ゴ、ゴ、ゴ―ン ってたたいて リズムを取りました。
わたしは やった―! って思いました。
宮本さんがなにを思って あたまをマイクで叩いたのかは知りませんが わたしは
そうか、終焉なんてあるはずないわ、 この歌 わたしが思ってるほど重い歌やなかったんや、
って またまた ほんとにうれしくなりました。
で、2回目のアンコールの最後に 今度は バンドバージョンで もう一度 「俺たちの明日」 を歌いました。
これは 最初に 宮本さんがひとりで歌うのを聴いて わたしが絶望しかけた 「俺たちの明日」 とは 全然ちがうものでした。
なんでそんなにセンチメンタルに過去をふりかえってるねん、って 思ってたところは 思いっきり べらんめえ入ってました。
「さあ、がんばろぜ」 ってとこも そのべたな言葉に 命が吹き込まれているようで とても力つよかったです。
2時間半のあいだに エレファントカシマシは わたしが不安になった姿から うれしくてうれしくて 笑いがとまらないような 明日を見つめるバンドに変わっていました。
おじさんのよさ、と宮本さんは 言いますが わたしは エレファントカシマシにおじさんのよさは いらないと思っています。
いつまでも どこか足りない、どこか未完成な、 そんなバンドであってほしいと思っています。
あとは おぼえてるシーンを書いていきます。
「見果てぬ夢」 はよかったですね!
あまりの感動に 家にかえってから
「や”ぁぁぁざじぃごどばがぁぁぁあぁぁぁ〜”」
とアクションもいれて再現してみせたら かなり本気で
「悪いけど俺には その良さがようわからん・・・・。」
と言われ、けちょんぱに言われるよりもショックでした。
「星の降るような夜に」 では 石くんと成ちゃんの3人を抱え込んで歌っていました。
静ちゃんはかなり迷惑そうでした。
なんの歌だったか忘れましたが、 ギター弾きながら歌い始めて 途中でハンドマイクにかえたとき 歌いながら ピックを後ろに放り投げました。
ちょっとかっこよかったけど 客席には絶対ほらんよね。
男椅子に座って歌う時、 椅子を引き寄せるのに 前を向いて しゃべりながら 靴の先を椅子のパイプに引っ掛けて ひょい、と引き寄せました。
すごく器用な感じでした。
春団治の羽織ぬぎか 居残り左平次の羽織着か、ってね。
ギターを弾きながら どっかにぶつけて チューニングがくるってました。
「ぶつけちゃって・・・・。」 と言い訳しながら スタッフさんにギターかえてもらってました。
おかしかったのは なんといっても 「あなたのやさしさをオレは何に例えよう」 のソロですね。
成ちゃんが弾きはじめると
「かっこいい!!」 「かっこいい!!」
って うるさいくらい。
もーりーやんか、これ。
で、「どこで練習したんだ!」 って。
あかんわ、これは笑うたわ。
そいで そのあと 成ちゃんを応援するのに
「たっかみどり! たっかみどり!」 って言って お客さんにも 拍手を要求してました。
これね―、わたしが思い出すのは
「たっけのうち! たっけのうち!」 っていうやつ。
誰って?
一応阪神の選手やったってことだけは 言うとくわ・・・
そうそう、ジュリーの 「サムライ」 を歌いました。
歌う前に
「石くんとキャンプにいく車の中で 歌いました」
とか言って 石くんの方見たら 石くん うれしそうに笑ってました。
うらやましい。
その歌、聴いてみたかった。
やっぱり 石君、果報者。
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