気がつきゃライブの時間だぜ
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2006年10月15日(日)   ◎聖響/モーツァルト 〜天才が遺した音楽〜 @ザ・シンフォニーホール

 昨日は久々に ザ・シンフォニーホールに行ってきました。
 モーツァルトの演奏会でした。

 今年は モーツァルトの生誕250年です。

 それで いろんな記念イベントが行なわれているので
 わたしも だいすきなモーツァルトに敬意を表して
 出かけることにしました。


 プログラムは


  ピアノと管弦楽のためのロンド K.382
  ピアノ協奏曲 第26番「戴冠式」 K.537
  セレナード 第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」K.525
  交響曲 第38番「プラハ」 K.504



 何度もモーツァルトは聴きにいっているのですが
 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 は 
 まだ 聴いたことがなかったし、
 「プラハ」 は すごくすきなシンフォニーなので
 とても楽しみでした。


 わたしの席は 2階で
 ステージを真上から見るような位置なので
 指揮者の方の表情がよく見え なかなかおもしろかったです。




 で、演奏なのですけど、
 さすがにモーツァルト、
 その楽曲の完璧さには もううっとりです。

 この人が現代に生きていれば
 ものすごいメロディメーカーであり、
 ものすごいアレンジャーであり、
 ものすごいプロデューサーだったことでしょう。


 こと音楽に関しては
 すべてのあらゆるところに
 くまなく才能を 天から与えられていた人だと思います。


 ていうか、
 あまりの楽曲の素晴らしさに
 この人をこの世につかわせてくださった神というものに
 心から感謝をしたくなるほどでした。
  


 というわけで 楽曲は素晴らしかったわけですが
 演奏は とても不思議な感じがしました。

 決して嫌いではない、
 むしろ すきかもしれない、

 でも なんだろう、
 こんなモーツァルトは聴いたことがない。


 なんだろう、なんだろう、
 いったい わたしはなにを感じてるんだろう。



 そう思いながら 「プラハ」 の第1楽章を聴きつつ
 ふと思いました。


 
 あ、このモーツァルト、ベタなんや。


 なんていうんやろ、
 すごく泥臭いモーツァルトや。




 モーツァルトの音楽は 大変美しいです。
 「天使の音楽」 とか 「天上の調べ」 とか言われます。

 実際 そのとおりなんですけど
 わたしは その清らかな美しさの中に
 なんだかわからないけれど
 ものすごく 人間くさいものを感じるのです。

 端正、とは表現できない、どこかにいびつさを感じます。



 だからこの演奏、
 たとえば ウィーンフィルで聴くような (もちろんCDで、ですが・・)
 洗練されたエレガントな聖なる演奏ではありませんでしたけど
 モーツァルトの人間っぽさのところが感じられて
 ちょっとおもしろいな、と思いました。



 でも指揮者の方は 
 若くて スマートな雰囲気で
 とても優雅に指揮棒を振っておられます。

 泥臭さとは 縁遠い感じ。

 なのに どうしてなんでしょうね。



 ふとプロフィールを見ると 大阪出身の方でした。
 そして オーケストラは 大阪センチュリー交響楽団。


 もしかしたら これは 
 大阪風味のモーツァルトだったのかもしれないな、と思いました。



 ただもう少し、奥深さが感じられるようになったら
 もっとおもしろくなるんじゃないかな、なんて
 ちょっと生意気にも思ったりしました。



 だけど 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」 の第1楽章は
 ものすっごくよかったです。
 
 モーツァルトとこの曲を
 深く愛している演奏者の気持ちがひとつになって
 やさしく 強く 感動的に 届いてきました。

 第1楽章なのに
 終わったあと 思いっきり拍手をしたいくらいでした。




 そんなわけで 久し振りのザ・シンフォニーホール、
 やはり 最高のホールです。

 世界に誇れるホールです。

 ホールに響く管弦の音に 心から酔いしれました。

 特に低音と管 (クラリネットがよかった) の
 きれいなオーケストラだったな、と思いました。

 とても満足しました。




 帰りに チラシをいっぱいもらいました。
 なにげなく見ていると
 前に N響アワーを見ていて
 すごく感動した スクロバチェフスキーという指揮者の
 演奏会がありました。

 ちょっと高かったのですが
 これもなにかの縁だろうと思って
 チケットを取りました。


 かなり楽しみです。



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