気がつきゃライブの時間だぜ
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| 2006年10月09日(月) |
◎福笑、円丈二人会@繁昌亭 |
今日は 初めて行くキャパ250くらいのライブハウスに パンキッシュなアーティストのライブを見に行って来ました。
その名も 『笑福亭福笑@大阪天満繁昌亭』 !!
いや〜もう〜、ほんまに素敵なとこでした。
5:30前に着くと ほの暗くなったあたりの風景に 繁昌亭の提灯がきれいに映え それだけでも情緒たっぷりでした。
で、予想に反して 大勢の人が開場を待ちかねて 並んでいます。
わたしも列の後ろに並んで待つこと数分、 どこからか 寄席太鼓の音が聞こえてきて 開場が始まりました。
列が進むと 入り口のところで たぶん 若い落語家さんなんでしょう、 賑やかなお囃子の太鼓を叩いてはるのが見えました。
中は ほんとにこじんまりとしたホールです。 天神祭の船渡御の絵が描かれた緞帳、 とてもかわいくて このホールにぴったりです。
開場は 補助席も出てほぼ満員。
寄席囃子とともに緞帳が上がりました。
思わず心の中で わあ・・・と声をあげました。
舞台は 木の色が暖かく さわやかで 凛々しく そして 粋な雰囲気。
正面には 米朝さんの書かれた 『楽』 という文字の額が あります。
小さな舞台ですが こんなに心のこもった定席なんて 演者にも お客にも 宝物のように思えました。
前座は 笑福亭たま。
マクラに 春之輔さんのことを言ってましたが、 実は この春之輔さん、って わたしの初恋の人なんですよ。
めちゃすきやったんです。
その頃は 「春之助」 でしたけどね。
あああああ、 もう この 「春之助」 って文字を見ただけでも どきどきする〜。
もう それこそ 今はめっちゃおじさんやろうけど よし! 今度は 春之輔さん 見にこよう! と決心しました。
あ、そうそう、なかなか おもしろかったですよ、この人。
それから 三遊亭円丈さん。
この人も なんか一風変わってますよね。 消え入りそうな力のないしゃべり方から 突然 大声張り上げたりしてね。
なんですか、 こう ナンセンスな創作落語ですね。
落語の中で演じる大阪人の大阪弁が とってもじょうずで びっくりしました。
「にゃんこ・金魚」 で笑えたのは 鈴本演芸場に行ったおかげです。
で、福笑さん。
この人の若い頃のわたしの印象は
(ま、その頃はわたしはこどもですけど)
『変なやつ』
でした。
鶴光とならんで 「変なやつ」 でしたね。
ところが 数年前に たまたま 深夜番組でこの人の創作落語を聞き、 夜中に 爆笑!
追われている銀行強盗を乗せてしまったタクシーの運転手が しだいに その気になってきて ギャングをけしかけ カーチェイスを繰り広げ ギャングをビビらせる、という話しでした。
なんちゅーぶっ飛んだやつや、と すっかりファンになりました。
今日の演目は 「時うどん」 と 「浪曲やくざ」。
「時うどん」 の方は 有名な古典落語ですよね。
いや、これがおもしろいんですよ。
なんか 独特の味があるんですよね、この人。
毒、っていうんでもないんです、
でも 一筋縄では行かない皮肉な 辛辣な、 だけど それが清々しいまでに突き抜けてて つかみどころのなさが さわやかな・・・・。
ああ! ほんとに もう! なに書いてるか さっぱりわからん!
そういう人なんです。
仕草とか表情の作り方が ちょっと 枝雀を彷彿とさせました。
でも あんなに理論があって かしこそうではありません。
つまり わたしは そこがすきなんです。
とにかく笑いました。
あんな乱暴な 「時うどん」、聞いたことありませんでした。 ほんと おもしろかったです。
で、「浪曲やくざ」 は 創作落語です。
もう 題を見た時から わたしは笑いそうになりました。
おもしろくないわけないじゃないですか。
福笑が やくざ演じるんですよ。 もう わくわくしながら 始まるのを待ちました。
しょぼい組の会長になったあるやくざが 子分ふたりを引き連れて ライバルの組の組長を 殺しに行く、という話なんですが
この子分のうちのひとりが 浪曲好きで いつでも浪曲を口づさんでいる。
殺しに失敗して 相手にピストルを向けられていても 浪曲でケムに巻き そのすきに逃げ出すわけなんですが、
この浪曲が 途中 義太夫にかわったりもして ほんまに おもしろかったです。
で、福笑さん、 すっごい浪曲うまいんやけど 浪曲すきなんかな。
もう 今日でまたまた すきになりました。
繁昌亭も 福笑さんも。
今度は 島之内寄席に福笑さん 出るみたいです。 行〜こぉっと。
それから 繁昌亭は 春之輔さんの出番さがして また 来〜よぉっと。
あ、それとね、 わたし 噺家さんの着物が とてもすきなので 今日のお召し物を 書いておきます。
たまさんは ピンクの着物に 黒の半襟。 ピンクに黒って 珍しいな、と思って見てました。 なかなか おしゃれ。
円丈さんは 一席目が きれいなスカイブルー、 二席目が あざやかな山吹色でした。
どちらの着物にも 数ヶ所 エンブレムのようなワッペンが 貼ってありました。
福笑さんは 一席目が 萌黄に地模様の入った着物、 二席目は 渋く おしゃれなライトグレー。
このライトグレーが ほんとにすてきで 「うわぁ、きれい・・・。」 と ため息ついてしまいました。
PUNKな人ですが、 こういう上品な色も しゅっと着こなしてしまうんですね〜。
なんだか あこがれてしまいます・・・。
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