今日のブルー
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2013年11月06日(水) 突発的な講座のようなもの。 『犬を描く』 4 毛の流れをボカす&オマケ



こんにちは。毛の下描き続きです。
作業したものを並べてみました。

おおまかに細い線で毛を流したらフィルターのぼかし(ガウス)をほんの少しかけ
ブラシ(筆系)をインク少なめ補充に設定しかすれ気味に描き込みます。
この作業が一枚のレイヤーであればもうインクは濃度は100パーセントのままで。
インクの濃度を変えて描くと線の輪郭等のコントロールが難しくなります。
レイヤーの透明度を変える方がストレスが少ないと思います。
みちっと詰まった柔らかい毛の部分(首回りや胸部分)は大体この作業でオーケーです。



顔や鼻のラインは頭骨を思い出しながら目の穴に眼球があり、筋肉や神経等が覆っている事を想像します。
あ、グロくなるまで想像しなくてもいいです(^^)

頭骨の凹凸に沿って影を入れる事を意識してみると顔がより立体的になります。
ちなみに鼻先は人間と同じく骨は少し前までしかありません。そういう事も頭に入れると描きながら
ここは柔らかいとか固いとか自然にタッチの描き分けが出来るようになるかもしれません。
(私はこの絵では鼻の先のラインが少し下がった部分がそれだと考えています)
人間の顔の描き方(リアル)もあまり犬と変わらない私の言う事なので鵜呑みにせずご自分でお試しを(笑)





ぼかし作業が全体終わったら次は首輪やハーネスへ。
出来れば犬の背景と首輪等部分は選択範囲できっちり取って保存しておいてください。
毛の部分と首輪の部分をマスクして塗れば勢い良くストロークしてもへっちゃら。
フォトショップには選択範囲の保存と読み込みがあるのでばんばん作って細かい部分をきっちり仕上げましょう。
ここが丁寧だと絵の完成度がぐっと締まります。多分(^^;

アナログはひたすらはみ出さないよう丁寧に。
犬の毛がモフモフな分、首輪やハーネスをしっかり描く事が肝です。
輪郭線はそろそろ邪魔になってくるので薄くするか輪郭線レイヤーを非表示に。
(最後の仕上げは面で輪郭を作っていくので)


ここまであまり濃い色は使わない方がいいです。デジタルなら焼き込みや乗算で濃い部分はコントロール出来るので
グレーのグラデーションで少しずつ『黒い毛』を作って行きます。
顔も薄く柔らかい色を重ねて行く方が優しい表情になります。この資料では犬がリラックスしているので目は優しげでいいと思います。
吠えていたりお仕事中の絵であればパシっと濃く、鋭い視線で。このへんはまた後ほど詳しく。

今日はこのへんで(^^)/





…と油断させて(?)オマケでアナログ画の手順付けておきます。








昔のアナログ画です。自分の犬の写真から起こしました。

手順は

コピー紙に輪郭線を鉛筆でトレス。

ある程度鉛筆の薄いものから濃いもの(Fから9Bまで揃った鉛筆セットとかあるので好きなものを)でメリハリの下書き
毛の部分は鉛筆を尖らせて細かく描き込み最後に軽く色味を色鉛筆で被せて行きます。
あくまで鉛筆線がわかる程度に。やりすぎると鉛筆は線が潰れてしまいます。
少し濃くなりすぎたり、タッチを変えたい部分は練り消しゴムを細くして抜いて毛並みに変化をつけます。
濃い柔らかな鉛筆線の部分で使えます。
白い部分は緑や青や黄色等を薄く影のように置くと華やかです。


目は一番大事なので引き立てる為にここだけ絵の具を使いました。ベタっと塗るのではなく球体を意識します。
白目の部分をほんの少し端に残して延長線上で瞼を描くと毛の部分と変化がついて良いでしょう。
このへんに絵の具をほんの少し使ってもいいです(コピー用紙なので一回でポイント的にやらないと紙がごわつきます)
でもあまりデッサンに囚われると可愛さや表情が飛んで行くのであくまでモデルを忘れずに。

仕上げはホワイト入れです。
瞳に光を同方向に入れれば生き生きしてきます。鼻や口のびらびらにも点を打つ程度に指してやると質感アップします。

これで出来上がり。


何故コピー用紙かというとお安いから何度でも描き直し出来て緊張しない事と、鉛筆の線がきれいに出るからです。
ツルツルのコピー用紙は線が出ませんからダメです。普通のもので。又はマーカーパッドなど使うと良いです。
鉛筆はセットで濃さが段階的にあります(私はこれでモノクロ鉛筆博物画とか描いてました)が
最初はF、HB、B、2Bくらいあれば良いです。なるべく芯はカッターで尖らせましょう。鉛筆削りじゃダメです。
特に色鉛筆は良い柔らかい物(例えばホルベインのアーティストカラー)の場合
半分くらい簡易鉛筆削りでも折りまくったりでもったいないです。カッターで芯を削る事が塗る作業のひとつと考えてください。
パステルをカッターで削ってティッシュや指で押えてもいいです。
この手法はコピー紙を型抜いて隠して擦り込むとスーパーリアル画でもやれます。エアブラシにも負けません。
(私はこれと色鉛筆でフクロウを描いてコンビニのカラーコピー機にかけたら
お札と判別されて真っ黒に塗りつぶされて出力された事があります(^^;)
面白くなったらどんどん自分で試して描き方見つけてみてください。


では今度こそ本日はここまで〜






                                   


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