今日のブルー
ALL INDEXINDEXBACKNEXT  
※イラストグッズ販売始めました。※ 


 
2010年12月17日(金) 生き物から青少年健全育成条例を考えた

都条例が可決されて、ふと思いました。
ああ、問題は生き物や自然の構図と根本が同じなんだと。

生物の多様性を見てください。食物連鎖ひとつ取っても
どこで何が繋がって、役に立っているか見えない部分がたくさんあります。
一見、悪に見えたり、善に見えたり
ものごとのバランスは複雑に絡み合い、作用して世界は構成されています。

だからこそ、ひとつの狭い視点で根拠もなく
何かをなくしてしまったり、封じ込めてしまう事は危険だと思います。

人間は、地球や生き物達に、人間の都合だけで傷つけたり滅ぼしたりしてきました。
よかれと思ってした事も何度も問題を引き起こしました。
多くの絶滅動物も人間が害獣としてよく調べぬまま思い込みで滅ぼしました。
環境を壊す事も人間の側面的な利害であったはずです。

その結果、二度と戻らぬ生き物達、消えてしまった森林など悲劇が生まれました。
更にはそれが私達人間を脅かす問題となってふりかかってさえいます。




これはかつて手塚治虫先生が悪書として
もの凄いバッシングを受けた事からも言えると思います。
鉄腕アトムは暴力、俗悪と焼かれたのです。
しかし、アトムは今世界中で受け入れられています。
手塚先生に至っては、日本漫画のお父さん的存在となり
日本や世界に大きく貢献された事はどなたもご存知かと思います。

このように悪書と呼ばれるものの価値を正しく判定する事は不可能です。
価値は時間やたくさんの視点で決められるべきで
誰かが適当に膨大な出版物をチェックして決めるなど
それこそ全体を脅かす弊害以外の何者でもありません。
勿論青少年を守る事になどどこにも繋がらないのです。










人の数だけ表現があります。個性とも言えるかもしれません。
皆笑って怒って悲しんで喜び、日々を生きています。
それを手助けするものは崇高なものからそうでないものまで千差万別で
人の命の数だけあると思うのです。
それのどれかを規制する必要が本当にあるのなら、せめて慎重であるべきです。


人は自由であり、それと同時に他者にも自由を許さなければなりません。
話し合い、審議こそ、その為の方法ではないでしょうか。

知らない、見てもないものを何故、有害だと言えるのでしょうか?
現行(改正可決前)の法律でもう厳しく性描写等は規制され
出版社も書店も自主規制しているのが事実です。
もし違反や例外があったとすれば、
そこに現行の法を適応すればすむ話ではないのでしょうか?



それからもし、なんとかしたいと思ってくださる方がおられましたら、
お願いしたい事があります。

今回、一番被害を受けるのは、規制される漫画家さんであり、
アニメ関係者であり、出版社であり、書店です。
彼らのことを支えてあげてください。

難しいことではありません。
いつもやっているように、自分が好きな漫画を買い、読み、それについて友達やネットで話してください。
漫画やアニメを愛する人がたくさんいることが、漫画・アニメ規制を目論む勢力への一番の抵抗になるんです。

できれば、少しお金がかかっても新刊で買い、多少不便でも書店で買ってください。
経済的な力も大事なものです。
特に、ただでさえネット書店に押されて苦しんでいる書店は、
今後直接規制のプレッシャーに晒され、ますますネットに客を奪われてしまうかもしれません。
 
 大事なのは、この悔しさを忘れないこと。
 そして継続すること。

漫画家やアニメ関係者が安心して自由に漫画やアニメを作り、ファンがそれを純粋に自由に楽しめる。
そんな当たり前の世界であってほしいと思っています。





                                   


bluemarin|Home ※無断転載等はご遠慮下さい※