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2011年11月06日(日)

基本的には『すてかな』と『すてかく』の感想 

枕草子を読んでいると(もちろん意訳の)
「イライラするもの!」というお題に、

・硯に髪が入ってすられてんの。あと、墨ン中で石がキシキシってきしんで鳴ってんの。 とか

・なんでも嫉妬して自分のことぶーぶー言って他人の噂して、ほんのちょっとのことでも身ィ乗りだして聞きたがって、教えないのを恨むは文句言うわ、あと、ほんのちょっと聞きかじったことをさ、自分が初めから知ってることみたいに他人にもベラベラ喋りまくるのって、すっごくイライラする。とか。

千年前でもすっごくわかる!ことが多い。

一方、ちょっと前のものでも時代を感じることもある。
特にケータイ。

宮部みゆきの『スナーク狩り』を読んで、(古本屋で見て、未読だったので読んでみた)
あれっと発行年月日を見ると、そうか、まだケータイが無い時代か、と。

登場人物が有る人に電話を掛けてきて、でも夜行列車に乗っているはずなのに、電車のなかっぽくないと不審の念を抱く。
鉄道会社に電話したところ、「その電車には乗客が使える電話はありません。」と。

乗るって言っていたのに乗ってない・・・。
と、ここから話が動く。

そーいや、かつて、アリバイの主張に「その時間は家でドラマを見ていました。何ならあらすじ話しましょうか?」というのも読んだことがある(ような気がする)。
で、アリバイ崩しに、「テレビ持参で犯行現場に」とか「収録現場で見ていた」とかあって、何が正解かは忘れてしまったけど。


10代の頃、叔父から向田邦子の本をほぼフルコンプリートでもらって、まだある。
エッセイを再読していた。

みんなドラマに好き勝手言いやがってよぉと三谷監督みたいな、ぐちを一通り言った後で、
『テレビドラマの嬉しいことは、一瞬で消えることであります。なんだかんだいったところで、あとから見ることは出来ないのです。私のような無責任派には、こんな有難いことはありません。』と。

昭和49年9月初出だそうだ。
隔世の感とはこのことか。

映画は合法手段では買わないと所有できないが、今やテレビドラマはもっとも簡単に所有出来て、
何度でも、コマ送りでも見ることが出来る。

三谷監督のじたばたも無理無いことかと。

『素敵な金縛り』見ました。
前2作より好き。というか、ラヂオの時間以来に好きな作品かも。

会話劇としても楽しかったし、登場人物も皆愛おしかった。
山本さんもけれん味たっぷりに、怪しく、コスプレまがいないでたちにもかかわらず、
全身像で映った時の立ち振る舞いがこの上なく格好良かった!

あと、中井貴一が絶品。
歳を経るごとに味が出てきたような気がする。優しさと厳しさを内包した深みのある大人。
憧れる。


敢えて言うなら、ちょっと・・・のところは、監督ご本人が『素敵な隠し撮り』で言っていたことと同じことなので割愛。
面白かったのでもう一回見ようかと思っている。


そう、で、『素敵な隠し撮り』。
豪華な学芸会(褒めてる。良いじゃん。気軽に楽しめる番組があったって)で楽しかった。

山本さんの爆発力は良かったねー。
でも、三谷さんのツィにあったような"絶叫"はなし。
有る意味想定内っつーか。全裸に慣れていることが、どーかと思うが・・・。

肌が見えた時の最初の感想が「全体的にちょっとぷよってる」だし。(もっと、きゃーとか言えよ)
不詳私ごときでも、腹は6つに割れているのだから(それもどーかと思うが、勝手に割れるんだ。体質だろうね)
見せる身体はもうちょっと綺麗にしておいてほしいなぁ。

ちまたでも、概ね好評のようで、しかも記事にまでなってるとは。
儲け役だったのではなかろうか。


竹内結子のも好き。
『監督だもの』で、いちいちコメントが兄貴で惚れ惚れ。

そういやぁ、エリカ様の騒動の時、実は結子様の方がずっと女王様気質だーという評が出ていた。
健気だったり、ひたむきだったり、の役のイメージがあって、ちょっと違和感を感じていたので、
ファンの中では女王様気質の人という捉え方(一部の人なのかも知れないが)をされていることを知って、
何かこそばゆかったのはこういうことかーと、腑に落ちた思いがした。

『すてかな』でも『すてかく』でも、役がすっごくしっくり来て、大納得。
ふかっちゃんと楽しそうに演じているのが微笑ましく、それこそ隠し撮りでずっと眺めていたいような気持だった。
それにとても綺麗。

以上、2作品のみ保存。後は昭和のテレビドラマの楽しみ方ですます。


alain

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