陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2011年07月26日(火)      オルトン

窯内温度測定錘 『ゼーゲルコーン』 が、震災
の影響で製造困難になったというニュースに窯業
従事者は一様に動揺をしたことでしょう。小さな
個人工房のウチあたりでも大きなショックでした。
かれこれ4ヶ月、6月には製造再開との噂が聞こえ
ては来ていますが地元の材料屋ではやはり在庫
限りということで先月から米国製のオルトンコーン
を使っています。

 ゼーゲル錘は、台を自作しなけ
 ればなりませんでしたが、オルトン
 は自立型なので設置が楽チンです。
 また、ゼーゲルよりも心持ち短い
 ので低い棚でも立てることができ
 ます。画像は、焼成後のオルトン
コーンNo9 ゼーゲルのSK8に相当します。修行中には
貧乏でコーンが買えず、人の使ったコーンを裏返しに
して使ったりしたものですが今はそんなことをしなくて
も済むのでありがたい限りです。でも、温度計やコーン
を活用していても窯内の雰囲気は色味から出る炎や、
匂いや、作品の照りなどを総合的に判断します。便利
な計測具があっても最後は経験と勘を必要とします。

今日も、今月最後の本焼き焼成をしています。
まだ窯の中は1100℃ほどですのでコーンはすくっと
立ったままです。概ね、13時間ほどで倒れ始めるで
しょう。今11時間目ですから、あと2時間ほどでしょ
うか。暑いですが、がんばりマース。

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