陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2011年03月09日(水)      ゆ も と

私は 『銭湯好き』 ですが、女房は 『温泉好き』 です。
東京の郊外生まれと、岩手の鉱山町生まれの違いでしょう。
彼女はたまに、絞り出すように 「温泉に行きたい」 と訴え
ます。忙しかった先月の末にもそんな直訴が出ましたの
で、忙中閑ありとばかり二日間時間をやりくりして、
箱根湯本に一泊旅行と洒落ました。

 仕事や、冠婚葬祭を絡めずに純粋
 に保養でそれも夫婦二人きりでの
 旅行は初めてです。いっつも目的
 があった上で動くか、子供や友人
 たちと動く旅行でした。でも、それ
 は望んでそうしていたもので、どれ
も有意義で楽しいものでした。逆に言えば、目的も持たない
ただの慰安旅行など、分不相応だし無駄だくらいに思ってい
ました。お互いがそういう感覚だったので、新婚旅行も行っ
ていません。でも、今回二人で保養に出る気になったのは、
子育てが一段落したことと、歳をとって気持ちが日和ったの
だろうと思います。

となれば一切、研修も観光も眼中におかず、ただただ保養に
努めるべえと、ガイドブックもパソコンもロクロも楽器も一切
持たずに行き、宿でぼうーっとした時間を過ごしました。良い
意味で 『退屈』 でした。今朝、宿の窓から明け行く雑木山
をぼんやり眺めながら、たった1時間のドライブで温泉場に
来られる神奈川は、ええところだなあとしみじみ思いました。

たまには良いモンですね、温泉旅行も。

箱根湯本橘旅館から見た
午前7時前の雑木山 〈画像を拡大〉





 < 過 去  目 次  未 来 >


陶 房 日 報