日本人は、自分の専用器を使う民族です。工業デザイナー の秋岡芳夫氏はこれを 『嘱人器』 と解説していました。 その理由は唇への潔癖性から来るものであろうと文学博士 の熊倉功夫氏は解説していました。確かに、特別な人以外 に唇を預けることをしない日本人の性癖が個人専用器を 生んだ所以であろうことは腑に落ちる解釈です。
こちら、私の愛用カップ2点です。 自作も含め他にも沢山使っている のですが、使用頻度はこの2点が 群を抜いています。左は、沖縄の 宮城須美子さんの作品。右は砥部 焼きの量産品です。どちらも大振り で持ちやすく、容量が多くて口の端反りが飲みやすいのが気 に入っています。ほぼ毎日使う物ですから、模様の良し悪し や姿よりも、道具としての手触りや口当たりが優先してこの 器を手にとることになるのであろうと思います。これはきっと 人それぞれに違うものでしょうから、誰にも良い意味での こだわりがあることでしょう。
手付のカップを使っていながら、私にはコーヒーを飲む習慣 がありません。これで一年中麦茶をがぶがぶ飲んでいます。 コーヒーの効能は大いに評価しますが、日本人は古くから コーヒーを飲んできた民族ではありませんし、麦茶は戦国 時代から飲まれてきた飲料です。畢竟、体に合うのです。 麦茶を濃いめに淹れて少し牛乳を入れると、ノンカフェイン のカフェオレもどきができます。これがワリと旨いんです。 ぜひお試しを。 因みに我が家の麦茶は水1リットルに対し 麦(丸麦)30gで抽出しています。
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かまなりや御用達 サンちゃん麦茶
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