やっと、タラの芽が大きくなりました。 茨城での修行時代、山菜のさの字も 知らなかった私を山に連れて行って 山菜採りの醍醐味を教えてくださっ た 『たかしあんちゃん』 ことニシノ さんは遠くからでも山を見るとどの あたりに何がありそうか、だいたいは解ると言っていました。 さらに、そのニシノさんが名人と称えるお袋様は、山を歩い ていてその匂いで解ってしまうと聞きました。5年間住んで、 多少は山菜のことも覚えましたが、名人上手のこのレベル のお話はまったく理解を超えていました。
しかしながら、沢山取れる場所は例え親子であっても教えて は呉れないそうで、宝の山の地図は名人の頭の中だけにある のだそうです。一見非情な山の掟を感じますが、そうやって 乱獲から守られているのも事実で、豊かな自然を後世に残す 為の永年の知恵でもあるのでしょう。厳しさの中に温かさを 感じる思いがしました。
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