陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2009年12月21日(月)      ゼーゲル

本年最後の窯の窯出しを無事に終えました。概ね良い窯でした。
教室もひと段落し、窯も納めて、ホッとしたら気が抜けてしまい、
今日はぼーっと過ごしてしまいました。やるべき最低限のことは
しましたが、着陸した後の飛行機のようなノロノロとした1日でした。

 画像は焼成中の窯の温度を視覚的に測る
 道具です。ドイツ人のゼーゲルさんに因ん
 でぜーゲルコーンと言います。このコーン
 焼成前は真っ直ぐな三角錐で、土の台に
 10度ほど傾けて立て、窯の中の見やすい
 場所に置いておきます。設定温度になる
と溶けて倒壊します。画像奥はウチで使っているSK8番(1250℃)の
物、手前は最近信楽に行った方からお土産にいただいたもの。信楽
のはえらい溶けてます。この具合だと1300℃くらいにはなっている
でしょう。俗に伊賀、信楽は三度焼けと言われるほど耐火度のある
強い土ですから、これほど焚いても作品はビクともしないでしょう。
弱い土ならドロドロに溶けてしまい形をとどめないことでしょう。

実は先日、窯にコーンを入れ忘れ1000度を越えてから窯の中を見て
気づき、意識を失いかけました。恐ろしい現実が直視できず 『何で?
誰が?え?ナニ?』 などと口走りながら窯の前に茫然自失しなが
らも、遠のく意識を覚醒するべく二三発自分にビンタを呉れて立ち
直りました。よく考えればこれがなくても窯は焚けます。修行中の
貧乏なころはコーンが買えず、無しでも焚いていました。あの頃を
思い出して、久しぶりに窯の色と音と自分の経験をフル活用して
焚き上げました。結果は上々、少し慎重になりすぎて焚きすぎた
感はありましたが、問題はありませんでした。でもねえ、さすがに
あの窯は出すときに恐ろしかったです。もうあんなことは無い様に
したいものですが、便利なものに頼り切ってしまうのもいけないで
すねぇ。両面の反省が残った窯でした。




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