陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2009年09月01日(火)      安土城

山本兼一さんの小説 『火天の城』 が映画化され、今月
12日から全国公開されます。小説は平成16年に上梓された
書下ろしで、山本兼一さんの作品では初めて買った本です。
とてもスリリングで面白い時代小説で、もう二度ほど読んで
います。どのように映画化したのか楽しみです。

 安土城址には平成18年秋に滋賀を旅し
 た際に赴きました。それこそ小山を一つ
 城にしてしまったというような作りの山城
 は、今でこそ遺構しか残っていませんが、
 安土山頂上の本丸跡に立って、この場所
 に天を突く朱と金の城があったかと思うと
 その感慨もひとしおでした。小説では築城
 を任された番匠頭、岡部又右衛門親子を
 軸に展開しますが、大工の知識の無い人に
は現場の様を思い描くのが難しい専門用語が多々出てきます。
幸い俄か仕込みながら大工の経験があり、柱梁を思い描きな
がら読むことができましたが、これが映像になるかと思うと
ぞくぞくします。クレーンもトラックも増してや電動工具も
無い時代のそれも城造り、現場は命がけの戦場でしょう。
小説もそのあたりを細やかな筆致で描写しています。

映画の公式サイトを見ると、岡部又右衛門を西田俊行さん、
織田信長を椎名桔平さん、中々に骨太な役者さんが配役され
ています。原作では又右衛門の息子がキーパーソンになって
いますが映画では娘さんが出てきます。そのあたりも気にな
るところ、焼き物屋としては安土城の瓦を焼いたといわれる
一官(いっかん)のエピソードが見たいですが配役を見る限
り出ていないので、割愛されてしまったかとも思われます。

久しぶりに映画館に見に行ってみようかと思う作品です。




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