第67期将棋名人戦は最終局までもつれ、第七局を勝った 羽生名人が防衛を果たしました。羽生さんと同年代の郷田 九段は1歩及ばず、残念でした。最終局は相矢倉模様となり 持久戦かと思いきや、81手という短手数での決着は以外です。 忙しさに紛れ観戦もせず、棋譜もきちんと見ていないので 何ともいえませんが、良い将棋だったことでしょう。
画像はインプレスさんに入稿した版画の1枚 『と金』 です。将棋の駒は敵陣に入ると 成ると称して裏返し、金に相当する動きが 付加されます。飛、角は別格ですが、歩、香、 桂、銀は全て金に変わります。歩以外の駒 は裏返すと金の文字が書体を変えて書いて ありますが、歩だけは平仮名の 『と』 の字 が書かれています。そこでこの駒は成歩とは呼ばず 『と金』 と言います。これも金の字であるという説もありますが、との 字と見立てているのが実情のようです。今回は 『水無瀬』 という書体のと金を版画しました。くるりと巻いたような字ヅラ に愛嬌があり、好きな書体です。
歩はひとこまづつ前にしか進めませんが、地道に相手陣に 入ると値千金の力を発揮します。実際の対局でも、いかに 優勢でも歩が無くなることは 『歩切れ』 といって忌避され ます。将棋も人生も一歩一歩地道に歩むのが宜しいようで、 いつかは成りこんで 金 に出世したいもんですねぇ。
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