昨日一日雨を降らせた低気圧が過ぎて、 からりと晴れた今日は、風ががうがうと 吹きすさびました。その度新緑の木々が ざわざわと鳴る音が耳に心地よく、芋乃 市場のお客様も外を眺めながらのんびり お過ごしのご様子。こんな一日はあまり あくせくせずに晴れた空と揺れる木々を眺めて、ぼんやりと 過ごすのも良いでしょう。とは言え 『貧乏閑無』 の身分には 過ぎたこと。今日も本焼きをしながらこまごまと働いています。
昭和の名工河井寛次郎さんは自著 『火の願い』 のなかにこんな 一文を寄せています。 −まっすぐなものしかまがれない まがった ものしかまっすぐになれない− 哲学的で好きな言葉です。没後 40年も経っている一陶工の言葉が妙に沁みる春の風の日でした。
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