陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2009年04月26日(日)      はるかぜ

 昨日一日雨を降らせた低気圧が過ぎて、
 からりと晴れた今日は、風ががうがうと
 吹きすさびました。その度新緑の木々が
 ざわざわと鳴る音が耳に心地よく、芋乃
 市場のお客様も外を眺めながらのんびり
 お過ごしのご様子。こんな一日はあまり
あくせくせずに晴れた空と揺れる木々を眺めて、ぼんやりと
過ごすのも良いでしょう。とは言え 『貧乏閑無』 の身分には
過ぎたこと。今日も本焼きをしながらこまごまと働いています。

昭和の名工河井寛次郎さんは自著 『火の願い』 のなかにこんな
一文を寄せています。 −まっすぐなものしかまがれない まがった
ものしかまっすぐになれない− 哲学的で好きな言葉です。没後
40年も経っている一陶工の言葉が妙に沁みる春の風の日でした。




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