陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年08月08日(金)      裁 判

映画 『それでもボクはやってない』 を観ました。
とても疲れました。なんだか運転免許試験場の講習ビデオ
をたっぷり2時間見せられたような疲れです。

 テーマは 『冤罪』。痴漢と間違われた
 青年があれよあれよとしょっ引かれ、
 警察署に拘留され、否認をくりかえす
 うちに起訴となり、裁判にもつれ込む
 という筋書き。非常に現実的で重要な
 社会的テーマに周防正行監督が真っ向
 挑んだ意欲作とお見受けしました。
 出演している俳優人も熱演しており、
司法の諸問題点が浮き彫りにさえている快作だと思います。
いかんせん長いので、いささかもたれますが、当事者となって
公判に立つ人にはいかさま長い戦いであるかということが良く
分かりました。結句、被告人となってしまった青年は実刑判決
を受け、『控訴します!』 という毅然とした台詞で幕になるの
ですが、今後最高裁まで争っても無罪になることはなかろうと
におわせて、あと味苦くやるせなーく終わります。

冤罪・・・難しいテーマです。この映画を観てまず思ったこと
は 『李下に冠を正さず』 という、紛らわしいことはするでないと
いう諺です。来年5月からは裁判員制度も始まります。裁判所で
裁かれるのも裁く側に立つのもできれば御免蒙りたいものです。




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