第66期将棋名人戦第4局が指され、羽生二冠が勝ちました。 名人位奪取へあと一勝です。やはり、前局の逆転が流れを 作ったようです。しかしながら第4局も難解な将棋でした。
今年から朝日新聞と毎日との共催と いう形になり、朝日にも棋譜が載るよう になって、朝日をとっている我が家でも すぐに並べることができるようになりま した。本局も並べてみましたが、最近 流行の 『一手損角換り』 という戦形 で早々と角交換をした後は、駒組みになったり牽制したりと、 緩急のある将棋になっていました。中盤、後手森内名人の 果敢なしかけが胸をすく手に見えましたが斬新な分無理も あったようで羽生二冠のかわしながらの指しまわしが一枚 上手だったようです。終ってみれば前局の半分ほどの手数 で、名人があっさりと投了。投了図は何ともさっぱりした 図面に見えました。
囲碁でも将棋でも、熱戦の棋譜ほど並べてみると意外と シンプルで驚きます。しかしその一手一手にどれほどの 深い読みと戦術が込められているのでしょう・・・凡人の 意識の届くところではありませんが、その棋譜からは 清涼な風のようなものを感じます。
いよいよ正念場の第5局は来月5日です。楽しみです。
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