陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年05月23日(金)      難 転

第66期将棋名人戦第4局が指され、羽生二冠が勝ちました。
名人位奪取へあと一勝です。やはり、前局の逆転が流れを
作ったようです。しかしながら第4局も難解な将棋でした。

 今年から朝日新聞と毎日との共催と
 いう形になり、朝日にも棋譜が載るよう
 になって、朝日をとっている我が家でも
 すぐに並べることができるようになりま
 した。本局も並べてみましたが、最近
 流行の 『一手損角換り』 という戦形
で早々と角交換をした後は、駒組みになったり牽制したりと、
緩急のある将棋になっていました。中盤、後手森内名人の
果敢なしかけが胸をすく手に見えましたが斬新な分無理も
あったようで羽生二冠のかわしながらの指しまわしが一枚
上手だったようです。終ってみれば前局の半分ほどの手数
で、名人があっさりと投了。投了図は何ともさっぱりした
図面に見えました。

囲碁でも将棋でも、熱戦の棋譜ほど並べてみると意外と
シンプルで驚きます。しかしその一手一手にどれほどの
深い読みと戦術が込められているのでしょう・・・凡人の
意識の届くところではありませんが、その棋譜からは
清涼な風のようなものを感じます。

いよいよ正念場の第5局は来月5日です。楽しみです。




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