d a y s*
photo & text by tomoko
* 2006年09月11日(月) |
F1・イタリアGP決勝 |
決勝後に兄の進退発表があるということで、頭から最後までシューマッハ特集の感が否めなかった地上波です。CSはどうだったのかな……。参戦3戦目にして3位入賞の21才新星がかわいそう過ぎです(苦笑)。BMWザウバーのクビサくんのことです。今回のレースで、現時点でのザウバーのマシンポテンシャルや年齢を思うと、これからがすんごい楽しみなドライバーなんじゃないかって感じました。ちょっと、走りが綺麗というかまだ大人しめかな? って気もするんだけど、なんか好きだぞ。
■琢磨が油圧系トラブルでピットスタートになった他は、グリッド上の変更は無しで迎えた決勝レース。12周くらいでニコがスローダウン→リタイアした以外は目立った混乱もなく、ツーストップの1回目ピットインが始まるまでの間、トップを守ったキミと追いかける兄がファステストの塗り替えを続けながらぶっ飛ばし続けました。両チームとも軽い状態だった、といえるかな。こりゃやっぱピット戦略で順位が動くかなーと思いました。
■10位スタートだったアロンソは早い周回の内に5番手まで浮上。今回の彼に科せられたペナルティは、いくら何でもフェラーリびいきが過ぎやしないかって思ったんだけど、それでも這い上がってくるこの子は本物だし、その根性は好きです。
■16周目。先に動いたのはマクラーレン。デ・ラ・ロサの後にキミがピットイン。あ、先に動いちゃったよ、と思った直後、どんどんスピードに乗ってる兄がぶっ飛ばしまくってキミと28.2秒の差を作ってピットイン。呆気無くキミの前でコースイン。マクラーレンのマシンがコース上でフェラーリとスピード勝負が出来るとは思えず、正直、ああ勝負ついたな、と思ってしまいました。
■彼らに続いてアロンソ、マッサ、バトンがピットイン。バトンはアロンソの前で戻れたんだけど、ひらりと躱されてしまいました。その後、好調ザウバーのニックもピットイン。ザウバーのマシンの調子、またよくなってきたなあ。ジャック、もう少し我慢してくれてたらなぁって思いました。が、代わって入ったクビサがすごいのでなんとも言えん! そんなクビサも1回目のピットイン。タイヤ交換もして7.7秒とチームの後押しも万全でコースへ戻っていきました。
■クビサのピットイン前にキミのチームメイト、デ・ラ・ロサがなんだが知らんがコースアウト。リタイヤしてしまいました。グラベルに埋もれるシルバーのマシン見るとひやっとしますね。やったのか?! やっちまったのか!? って(笑)。この間兄とキミの差は2秒。兄を前にしちゃミスも望めないし、このまんまいくかな、と思いました。
■レース中盤でフィジケラがピットイン。ワンストップです。最近フィジケラ埋もれ気味です。大丈夫なんかいの、ヤツは。兄のチームメイトマッサも今回は苦しんでました。はみ出しまくり跳ねまくりの荒れた走りっぷりです。
■32周目。滅多にないことに(だけど今年は序盤からよく見ている)、兄がちっちゃいミスを連発してキミとの差が1秒に! だがしかしあっという間に2秒差に戻っている。さすがだなぁ、としか言えません。
■ツーストップ2回目のピットインが始まる36周辺り。先に動いたのはやっぱりマクラーレン。38周でキミ、39周で兄がそれぞれ入りましたが、順位変わらず。その後、マッサ、ハイドフェルドと続いて見物だったのが41周目のクビサとアロンソのピットロード対決!! あんなんそれこそ滅多にあることじゃないですよ! 同周回でピットインした2台、アロンソがピットストップを終えて走り出した時に、同じくピットを出たクビサが危うく接触しそうに! 避けて、だけどどっちも先を譲るワケもなく、制限速度圏内のピットロードでじりじりとしたサイドバイサイド! いやーすごかったです。最後はアロンソの気迫勝ちっぽかったです。クビサはおそらくくっそーって思いながら譲ったんじゃあないでしょうか。コースインしてアロンソ、クビサがマッサの前へ。アロンソ3位、クビサ4位でマッサ5位。マッサはアロンソを前に行かせちゃいかんかったのにな!
■そんなんでアロンソすんげーなーと思ってた43周目。あろうことかそのアロンソのマシンが派手に白煙上げてコースアウト!! ルノーマシンがエンジンブローなんてめっずらしい!(かなり久し振りの出来事だった模様)そんなんでアロンソ、リタイア。根性にエンジンがついてこなかったみたいです。アロンソの後ろで思いっきりオイルかぶったマッサが緊急ピットインでタイヤ交換。
■残り5周。キミはもう、あとは完走出来ればいいです……勝負かけにいくとも思えんしなあ。8秒差は詰めれんよなあ。エンジン1戦目だしなあ……←と、メモそのままより。2位完走でいいやと言いながらホントは勝負にいって欲しいという気持ちが感じられますね(笑)。
そうこうして兄がチェッカーフラッグを受けて。
ティフォシが群れて見守るフェラーリの国イタリアで兄が優勝。アロンソとのポイント差をわずか2ポイントまでにつめました。
勝たなくちゃいけない場所で勝つ強さ。それはカタロニアでのアロンソもそうだったんだけど、なんだか、さすが皇帝だなって。感慨深くなりました。今年もアロンソ、ルノーがいくんだと思わせた序盤戦を忘れるくらい、兄が今年のGPを盛り上げてくれましたね。まだ終わってないけど(笑)。
そんな兄の去就発表は、予想しつつも異なる言葉であって欲しかったものでした。モンツァで走るのは今年が最後。引退します。と、ついに引退を表明してしまいました。マッサのこともあるし、なんて言ってたねえ。自分の後に入るドライバーを聞いてるし、もっともないい人選だと思ってるって。それを傍らで聞いていた当人がどんな顔をしてるのか見たかったな。
ああ、いかんです。つとめてにこやかにそう言ってた時の表情とか思い出すと、寂しくて泣きそうです。今までありがとうとかお疲れさまなんて言えるほど、セナがいなくなった後のミヒャのレースを見てはいなかったけれど、だからか余計に、一番見ていたクソ坊主時代を思い出してしまって、寂しいです。残り3戦、いっそきらびやかな終焉を迎えてくれたらいいと思いますね。誰もオレには勝てなかっただろーへへーんくらいの勢いで。
ジャンおいちゃんが泣いたりするからもらい泣きしちゃって。そのまんま寝たせいで目が腫れぼったくなちゃってさ! やたら「目が眠そう」と言われた本日でありました。
キミ&クビサのコメントくらい聞きたかったですよ……(笑)