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2008年10月09日(木)   私が私でしかないことの

「おれはときどき、ひとつの顔とひとつの名前、ひとつの機能とひとつの範疇にこだわる、あなたのような人間が哀れに思われることがある。あなたはその執拗な顔から絶対に逃れられない。統一性という観念が、つねに同一の人間であるという牢獄のなかに、あなたを閉じこめてしまっている。」(ホセ・ドノソ 『夜のみだらな鳥』)

「一度だけおこることは、一度もおこらなかったようなものだ。人がただ一つの人生を生きうるとすれば、それはまったく生きなかったようなものなのである。」(ミラン・クンデラ 『存在の耐えられない軽さ』)

私は私から逃げ出したいと願う。もっと別の、もっと違う生き方が、あってしかるべきだと思う。けれどまたこうして言葉を重ねることで、私は私をより強固な統一性へと引き戻す。私が私でしかないことの悲しみ。


nadja. |mailblog