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おまえに認められようとして何度血を吐いたか。そんな声では、そんな歌では、とはねつけられて、何度泣きわめいたか。そのおまえが、今になって、私を、私だけを恐れていた、と言う。 おまえの翼を折った男が憎い。 まだ十四や十五のころに、おまえは私の裁定者として君臨し、以降絶対的な暴君として、或いは唯一の理解者として、ときには私を路上で殴り、ときには私に刃物を突きつけ、そうしてときには私を支えた。私は架空の物語のなかで、何度おまえを殺したか知れない。 そのおまえが、今夜、ただの女として。 なんということだ。 |