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祖母が乗らなくなった自転車の廃棄処分をしてから亜鉛を多く含む食品をえりすぐって夕食を作り、届ける。今日が日曜日だと勘違いしている祖母は母が何故今夜いないのか分からない。 そこで私の今日の現実は終わり、暗がりに逃げ込んで、同じように何かから逃げてきたのかそれとも単なる時間つぶしかそれとも向学心に駆られてか或いは娯楽を求めてかして集まった顔のない人々とともに物語に飲み込まれていく。 冷たくなった風に吹かれるままに歩き、まだあいていた喫茶店に入り、またそこで今度は紙に印字された物語に入り込む。 物語は優しい。こちらが拒まない限り、とりあえず私を隠していてくれる。だが物語は残酷だ。「完」とともに私を吐き出すように投げ捨てる。 永遠に囲い込んでくれるような物語がどこかに存在していやしないかとふと思う。それは「死」であろうか。「死んだ私」として現実を生きるならすべては物語になりうるか。 …とにかく「水準を変える」必要があることだけは事実だ。 |