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2006年10月10日(火)   膨張する夜

体の内側にびっしりと真綿を詰められているような/喉と同じ太さの鉄の棒を口から挿し入れられたような息苦しさがこみあげてきて午前6時ごろまでのたうちまわる。身体感覚が狂いはじめる。内側がどんどん膨らんで外側がそれに耐えられずめりめりと音を立てはじめる。

もちろん、こんなことははじめてではない。

だがロヒプノールではどうにもならず、結局レボトミンを足して、膨張を続ける意識を強制的に切断した。メジャートランキライザーを身体に入れるということは自らの意思でもって自らの明日を壊すということだ。真っ赤なシートから真っ白の錠剤を押し出すときには常に罪悪感が伴う。

私は今以上、これ以上、自らの意思でもって自らを壊したくはないのだ、できることなら。

再び意識が繋がるのは16時を過ぎてから。ばらばらの器官を寄せ集め、周囲の雑音を騒音のような音楽で遮断しながら図書館へ。メジャートランキライザーの代わりに、意識を沈黙させてくれるような、文字列を探しに。

そうして私は丹念に言葉を拾いながら、夜を、時間を、空洞を、埋めていく。

しばらく徹底的に、「読む」ことに集中する。

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ル・クレジオ『物質的恍惚』。軟体動物のような書物。


nadja. |mailblog