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2006年08月27日(日)   倦怠、という欲情

だから肉体を欠いた精神論っていうのはもうどうしようもないんだってば、と文庫本を投げつけそうになる誘惑と格闘しながら『魔の山』読了。現実に触れることのない安全な場所で観念をこねくり回すのはいともたやすい。構図的にはすごくよく出来ている。「平地」=俗世を見下ろす空気の薄い山上のサナトリウム。

しかしそのような「高尚なおしゃべり」は何も齎さない。ハンス・カストルプの7年間は無為に過ぎる。

形而上学には倦み果てた。

私は生きたいのだ。

精神と肉体が止揚するところ。理念と現実が交錯するところ。情念が血を流すところ。言葉が意味に満たされるところ。あなたと私が縺れあうところ、で。


nadja. |mailblog