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2006年04月30日(日)   もう振り向かない

時計の針は間違いなく右回りに動いている。道路わきのツツジは今年も見事な花をつけた。そして私は刻一刻と老い、ヒツジはこの瞬間も柵を越えていく。

だから振り返ってはいけないのだ。

あそこには、もう、私の痕跡は何もない。

人は変わる、そう書いたのは私だ。過去の一瞬に生じた感情の責任を一生負い続ける必要なんかない、と書いたのも私だ。

2年8ヶ月続けた仕事を辞めた。1年8ヶ月前に別れた男は2ヶ月前に結婚した。そして私はこの1年と5ヶ月、早とちりした親が結婚資金に、と勝手に組んだローンを返済し続けている。

まるで喜劇のように、キミには、無駄なことしか、できない と囁く女の声がこだまする。

人は、変わるのだから。そのことを誰も責められないのだから。勝手な理由で皆を見捨てていく私を皆が笑って見送ってくれたように、私も何もかもを見送ろう。時計の針は、右回りにしか動かないのだから。


nadja. |mailblog