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2006年03月19日(日)   黒い羊の問答

早いもので気がつけば百六十四万千六百匹の羊が黒い羊の脳内で柵を乗り越えていった。なんだかんだで結局、我慢できないことなどないのだ。

そうよヒツジくん、と女が囁く。

キミはこれまでだってぶーぶーとヒツジのくせにブタみたいな鳴き声をあげながらなんだって乗り越えてきたじゃあないの、キミのこれまでにおいて明らかに失敗だ、といえることは立命館大学の国際関係学部に落ちたことと京都大学の大学院に落ちたことくらいでしょ、それからこないだのカレーまんと。ほかのことはキミが自分で「失敗」と判定してきただけのことであって、キミはこれまで、いつだって、評価を下されることから逃げてばかりきたのよ。だから自信がない。キミは耐えることができるし、キミは頑張ることもできる。キミは自分で思っているほどひ弱ではないし、根性がないわけでもない。いったいいつになったら「本気」になるつもり? キミの「本気」は隠さなきゃならないくらいスゴイものなわけ? 隠してるつもりでいる間にそれはこっそり盗み出されてるかもしれないし、腐っているかもしれない、それにキミ自身隠してるつもりでいるかもしれないけど、本当の本当はそれがキミの「本気」だったりするんじゃないの? 

誉められているのか貶されているのか分からなくなって黒い羊はもう眠ってしまおうとした。

待ちなさいよ、また逃げるの? からも逃げるの? それは自分自身から逃げるのと同じなのよ?

だいたいこのような会話が毎日、黒い羊の頭の中で展開されている。抽象論はもういいから4月からどうするのかについてそろそろ結論を出したらどうなんだ、と筆者は思うのだが黒い羊と女は今夜も不毛な水掛け論を繰り返しているのでこのへんで一旦切り上げる。


nadja. |mailblog