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2006年03月17日(金)   黒い羊の孤独

4月1日から大きな運用変更があるらしく、牧場ではその落とし込み作業がはじまっている。去ることが決まっている黒い羊はミーティングの席に呼ばれることがない。もちろん今は一年で一番のかき入れ時であるので牧場は騒がしく、そこらじゅうで子羊たちが「すいませーん」「電話中でーす」と呼ぶのでぼーっとしている時間はどこにもないが、新しいマニュアル―もちろん黒い羊に配られることのないマニュアル―を片手に首をかしげている羊たちを見ていると茫漠とした疎外感を否が応でも感じざるを得ない。

牧場主が作った主語と述語がねじれてこじれて目的語も曖昧で誤読の可能性をそこらじゅうに孕んだマニュアルをかみ砕いて整えて少しでも羊たちが迷わないようにしてやるのが黒い羊のここ数ヶ月の主な仕事であった。あの新しいマニュアルの補足回覧を作成するのはもう、黒い羊の役目ではない。

・・・おもっくそ寂しいぢゃないか。

群れからはじかれた羊、処遇に困る厄介者の羊、There's a black sheep in every flock、この孤独と疎外感と喪失感を黒い羊はうまく乗り越えなければならない。


nadja. |mailblog