indexpastwill
2006年02月20日(月)   軽い嫉妬を

母の第二の人生がようやくはじまった。途切れることを恐れるかのように開店準備を急ぐ彼女の気持ちも分からないではなかったけれど、いつもいつもその強引さに巻き込まれそのたびに無口に、不機嫌になることでしか自分を守れない私には随分ときつかった、この1ヶ月。

それでもやはり母は輝いていて。身勝手ながらも多くの人に支えられて輝いていて。胡蝶蘭の並んだカウンターの向こうの母はまだまだ若く、美しかった。

多分私は今夜軽く嫉妬している。取り壊しの決まっている前の店にいつの間にか住みついた野良猫に餌をやっているときそう思った。通りを一本隔てた母の新しい店は昔馴染みの客でにぎわっているというのに、おまえと私は寂しいねぇ。

私も新しい人生に踏み出すべきなのだろう。彼女の呪縛を逃れて。それがおそらく、ただ一つの正しい道だ。



おまえも、うまく、逃げろよ。


nadja. |mailblog