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2006年01月05日(木)   だから私は笑わない。

「そして笑いはそれの懲罰なのである。」(ベルクソン「笑い」/岩波文庫)

こわばった表情筋、こわばった不随意筋、こわばった時間、こわばった思考、こわばった血の流れ、それらすべてのこわばりへの、懲罰としての笑い。

その笑いは多分昨夜のドラマを笑っているのであり多分他の誰かの言い間違いだとか挙動不審を笑っている、私の存在は彼女らにとって既に比較の対象外にあるのだから、その笑いの直接の対象ではありえないことくらい分かっているけれど、それでも耳に届く不快な笑い声は私というこわばった存在への無言の批判のようにも聞こえる。

緩んだ笑いが肩に重い。あなたが、あなたが、あなたが、私と同じ速度で仕事をするならこの重さは3分の1に軽減されるだろうに、と溢したため息は輪郭のない笑いにかき消されていく。

だから私は笑わない、笑えない。


nadja. |mailblog