月に舞う桜
前日|目次|翌日
| 2006年07月22日(土) |
オスとメス、男と女、理性と本能 |
誰と恋に落ちるかはフェロモンで決まるのだと聞いたことがある。やさしいだとか価値観が合うだとか言ってみても、結局のところ相手が出すフェロモンに惹かれているのだと。 人間の場合も本当にそうなのかどうか、私は知らない。でも、「私はいま、この人のフェロモンに反応しているな」と思うときがある。恰好いいとか体格が好みとかではないのだ。ただ何となく、その人のにおいや立ち振る舞いや全体的な雰囲気に惹かれている。 そのとき、私たちは男と女ですらなく、オスとメスなのだと思う。たぶん、私のメスとしての本能がオスのフェロモンに反応している。直感的に、それが分かるのだ。 ところが人間というのは厄介なもので、本能のまま恋に落ちるのを理性が食い止めてしまうことも多々あるものだ。本能的に惹かれながらも、相手と話せば話すほど「価値観が違うな」とか「話が合わないな」などと理性の部分で考えて、恋に落ちてしまう前に踏みとどまる。自分にとって譲れない部分で相手と合わなければ、ブレーキを踏む力は大きくなる。それでもなお、相手の「オス」に惹かれている本能を無視することはできない。そして、またちょっと理性がぐらついては、「でもやっぱり無理だ」と頑なに思い直したりするのだ。 「オスとしては魅力を感じるけれど男としてはそうでもない」という人はたくさんいる。逆も然りで、男性としてはいい人だけれどオスの部分に魅力を感じられない人も。男性にとっての女も同じようなものなのかもしれない。 本能で惹かれて理性でも惹かれないと自分の中でGOサインが出ないとしたら、恋に落ちるとはかなり奇跡的なことではないかと思えてくる。 人間は、子孫を残す目的で交尾をするために恋に落ちるわけではない。だから、難しいのだ。 とか何とか屁理屈こねているから、出会いの機会が遠のくんだろうな……。
|