月に舞う桜
前日|目次|翌日
| 2006年05月27日(土) |
バロメータと楽しい誤解と |
※26日(金)分も更新しています。
昨日の仕事帰りはコンビニ2軒とスーパー1軒に立ち寄った。欲しい物があったからではなくて、一週間が終わった解放感を味わうのと気分転換のためだ。 コンビニでは、素朴な包装が却って大人の雰囲気を感じさせるクッキーや、食べ応えがありそうな大きさの、つるんとしたフルーツゼリーが目についた。スーパーでは、新発売のカクテルパートナー「シンガポールスリング」。文房具売り場では、かわいい子猫の絵葉書。 それらは皆、心惹かれるものだったけれど、結局何も買わないまま、いつもより30分ほど遅い帰宅となった。欲しい物を我慢している感じは全然なく、むしろ「今度行ったら買って来よう」と楽しみを先に取っておくことで、私はちょっとワクワクしていた。 体はものすごく疲れていた。でも、心はそんなに疲れていないみたいだ。私の場合、目についた物を無闇に買ってしまうのはストレスが溜まっている証拠で、心惹かれてもそれを次の楽しみに取っておけるのは、精神的に余裕のある証拠なのだ。
ゴールデンウィーク中、絵手紙の3回目の添削課題を送った。先生のお便りつきで返って来たのは、昨日のこと。 その課題で、私はお気に入りの靴を描いた。バランスの悪い絵になってしまったせいで、先生の目にはそれが子供用の小さな靴と映ったらしい。それで、お便りを読む限りでは、どうやら私は子持ちと思われているようなのだ。 本当の私は、独身で、もちろん子供もいなくて、最近は職場と家の往復しかせず、休日は絵手紙も碌にやらずにただ引きこもっているような人間だ。でも、先生の中に描かれている桜井弓月は、小さな子供を持つお母さんで、子供と二人でのんびり散歩を楽しみ、子育ての合間に趣味で絵手紙をやっている、そんな女性なのだろう。 180度違う人間像。こんな誤解は、ちょっと楽しい。絵手紙を通して相手がどんな人物であるのか想像してみるのも、きっと楽しいに違いない。
|