鮭肉色のカーニヴァル
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散らばる
2005年07月13日(水) 

 小学校から中学まで一緒だった友人と会食をしに渋谷へ。友人とは、もともと同じ人間ではないから仕方ないことなんだけど、ずいぶんと価値観が違ってしまっていた。小学校の机はみんな同じ大きさだったことが思いだされるけれど悲しくなることはない。悪くとらえるとぼくは友人のことを軽薄な人生だなと思い、彼はぼくを子供だなと思ったのだと思う。だって彼が詳しいのは、酒、女、日焼けサロンなんだもの。逆にぼくはそんなことに興味がなくて。でも人格の連続性への信頼からぼくらは仲良しなんだ。時間の経過とともに価値観は散らばっていく。それだけ。ソフトもハードもかわっても記号はかわらない。骨になった恋人を愛するのと同じこと。

 ほどよい酔いのなか家で読書。まどろみ、まどろみ、ページをめくっていく。きっと南に数十キロいったとある部屋では友人がサーフィンへいくお金を数えているはずだ。




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